イラクから帰国された広河隆一さんの緊急報告会を共催
4月12日(土)東京・一ツ橋の日本教育会館において、米軍が侵攻した直後のバクダッドから帰国されたフォトジャーナリスト・広河隆一さんによる緊急報告会を日本ビジュアルジャーナリスト協会とともに共催した。会場には定員をはるかに上回る600人がつめかけ、湾岸戦争後の劣化ウラン弾による後遺症をかかえて暮らす人々の様子やイラク開戦後の現地の姿を生々しく伝える写真などに見入った。
広河さんは、今年2月にピースボートがイラクへ派遣した「イラク訪問団」の一員としても現地を訪問しており、また長年にわたってパレスチナやチェルノブイリを取材してきた経験からも、「この地域に『巨大なパレスチナ』が現れることを望まないし、また放射能の被害は何世代にも続くんだということが見えてこない戦争報道には大きな問題がある」と語った。
42回クルーズ「ヒロシマから南北コリア」を記者発表
今年8月6日の広島を出航して北朝鮮と韓国を同時に訪問する「第42回ピースボートの船旅」が発表され、4月15日(火)14時から東京・高田馬場のピースボート事務局において記者会見が持たれた。マスコミ8社が訪れた会見には、ピースボートスタッフの中原大弐と櫛渕万里のほか、NPO法人ピースデポの梅林宏道さん、東京大学教授の姜尚中さんが同席。櫛渕からは「広島と長崎を発着地にしていることからも、核兵器はいらないというメッセージにもなっている。イラク戦争の危機的な結末を東北アジアへ『転移』させないための具体的なアクションプランとしてこのクルーズを立ち上げた」と説明。
東北アジアの「非核地帯」化を提言している梅林さんは、「北朝鮮のNPT脱退はアメリカ合衆国に対する『(戦争ではなく)交渉をのぞむ』というメッセージと言える。だから核兵器のない空間をつくろうという市民側からの提案があっても矛盾しない」という見解を示した。
また、姜さんは、「この困難な時期に南北コリアを訪問するクルーズを出すのは画期的なことで、ピースボートの役割や可能性を示すものだ」と発言。
船は6日に出航して南北コリア(南浦と仁川)に寄港し、8月18日にもうひとつの被爆地、長崎へ帰港する。定員192名で問い合わせはピースボートセンターとうきょう(03/3362-6307)。
また、ホームページ上でも本企画が発表されている。
イラクへの医療食糧支援キャンペーンを開始
ピースボートは、米軍などの攻撃によって街が破壊され、医療品や食糧の不足に苦しむイラクの人々に向けての支援キャンペーンを開始した。
フセイン政権の圧政からの「解放」が伝えられるイラクだが、今回の戦争によって多くの医療施設が破壊され、けが人や病人の治療もじゅうぶんに行えない状況にあるという。また、医療品や水、食糧の不足も深刻な問題になりつつある。そこで、今回の戦火にさらされて傷ついた人々へ、わたしたちができる具体的な形でのサポートを展開していこうと、今回のキャンペーンが立ち上がった。
現在、街頭での募金活動を行うほか、下記口座にて基金の寄付も呼びかけている。また、募金活動をはじめ、キャンペーンに関わっていくボランティアスタッフも募集している。問い合わせはピースボートとうきょう(Tel:03-3362-6307、担当:チョウ)まで。
イラク医療食糧支援基金キャンペーン
郵便振替口座 00180-3-0177458
口座名 ピースボート(通信欄に「イラク医療食糧支援基金」とご記入ください)
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