イラク攻撃にNOの声を――全国各地で「3.8」反戦デモを実施
米英のイラク攻撃に反対する声が世界中で高まる中、ピースボートは、3月8日、全国各地でイラク攻撃に反対するデモをおこなった。
東京・日比谷公園にて、ピースボートほか47団体の呼びかけにより実施された「ワールド・ピース・ナウ3.8」には、およそ5万人の市民が参加。デモに先立っておこなわれた野外大音楽堂での「ピースラリー」では、先月イラクを訪れたスタッフのチョウミスも「イラクの人々は、自分たちが攻撃されるという不安を抱えている。(イラクの)大量破壊兵器を廃棄させるために(米英が)大量破壊兵器をもって制圧するという矛盾がどうしてまかり通るのか」と訴えた。その後の反戦デモでは、色鮮やかなプラカードや横断幕を掲げながら銀座を歩きとおし、道行く人々に戦争反対を呼びかけた。
また、大阪では北区・扇町公園において、ピースボートほか市民団体が結成した「『しないさせない!戦争協力』関西ネットワーク」主催の反戦デモがおこなわれ、2000人が参加。会場では、参加者みずからが次々に壇上に上がり、それぞれの「戦争反対」の思いを訴えた。また、ピースボートが前日の9時から21時まで実施した「12時間ビラまき」でチラシを受けとって参加したという人も目立った。
札幌では、ピースボートなどの呼びかけによる反戦デモを実施。大通公園から約2キロの道のりを歩き、「戦争反対」を呼びかけた。この日参加したのは、札幌では過去最大規模という1200人。1人で参加した小学生から女性たちのグループなど、7割近くが「初めて参加する人」だったという。
また、名古屋でも、ピースボートなどが主催の反戦デモを実施。1300人が参加し、中心街の久屋広場から約1時間の道のりを歩きながら「反戦」を訴えた。また、同日「ピースボートセンターなごや」では、先月イラクを訪れたスタッフの椎名雄太によるイラク現地報告会もおこなわれ、こちらにも約60人が集まった。
ピースボートでは、今回に引き続き、3月21日にさらなる「反戦デモ」を実施する。詳細が決まり次第、当ホームページ(http://www.peaceboat.org/info/no_war/)に掲載される。
「北東アジアの非核化」をめざす連続フォーラムを共催
3月7日、東京・千代田区の日本YWCAにて、ピースボート、軍縮NGO「ピースデポ」など4団体が「『北東アジアを非核地帯に』公開セミナー」を共催した。
これは昨年、米国が発表した「朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)が核開発計画を認めた」という報道に対し、ピースボート、ピースデポ、軍事ジャーナリストの前田哲男さんが発表した共同声明「北東アジアを非核化地帯に」という構想を受けて、具体的な取り組みや今後の展開などを話し合う場として設けられた連続フォーラム。この中では、ピースデポの梅林宏道さんが北朝鮮の状況を報告するとともに、東海大学教授の金子熊夫さんからは、「非核化」を進める具体的な条約案が発表された。ピースボートからは、スタッフの櫛渕万里が、今年1月の訪朝報告を中心に、これまで日本と朝鮮半島双方がおこなってきた取り組みについて発表。「現在、北朝鮮がどんどん核開発しているという報道がなされ、日本も核武装するべきだという声もある。だが、こんな時だからこそ『非核化』を進めていくことが大切だ」とコメントした。このフォーラムは、今後も連続しておこなわれる予定だ。
フォーラムに関するお問い合せはピースボート事務局(TEL:03-3363-7561 担当:櫛渕)まで。
|