PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.138 11月5日号
先週のピースボート
ピースボートの公開質問状に外務省が回答
 10月31日、ピースボートが今年9月に提出した公開質問状に対し、外務省から文書による回答があった。
 これは、今夏の「夏休みピースボートの船旅」で、ピースボートが約530名の参加者とともに国後島を訪問した際、外務省から再度に渡る自粛要請があったこと、またロシア側に対し外務省がピースボートの国後島上陸を阻止するよう要請したと伝えられたことなどから、「国後島入域の自粛」を定めた閣議了解と今回の訪問との関係などについて、質問状を提出したもの。外務省からの回答の全文は、http://www.peaceboat.org/info/news/2002/021101.shtml で閲覧できる。

アフガニスタン代表サッカー選手からピースボートにお礼のメール
 今年9月、韓国・釜山で開催されたアジア競技大会サッカー予選で、ピースボートはスタッフを現地に派遣、久しぶりの国際大会復帰となるアフガニスタン・カタール戦の応援を行ったが、今月に入って、その出場選手のひとりから、「応援してくれてありがとう」という内容のメールが届いた。
 アフガニスタンでは、内戦が続いていたことや、「タリバン政権が女性をスポーツから排除している」などの理由で国際スポーツ連盟から除名されていたこともあって、長く国際大会への参加できない状態にあった。このため、アジア競技大会はサッカー代表チームにとって18年ぶりの国際試合。そこで、地雷撤去支援などの形でアフガン復興をサポートしてきたピースボートからも応援団を送ろうということになり、スタッフが急遽釜山入り。試合自体はアフガニスタンの負けに終わったが、会場でメッセージを集めた手作りのアフガン旗を代表選手らに渡すこともできた。
 今回「お礼のメール」を送ってくれたのは、旗を手渡した代表選手のAhmad Khalilさん。英語で書かれた文章には、「応援してくれてありがとう。負けてしまったけれど、あなたたちのおかげで、とても素晴らしい気分を味わうことができました」などとあった。


今後のピースボート
カナダ先住民族の権利を考えるセミナーを実施
 11月15日(金)、ピースボートは東京・高田馬場で、『カナダ先住民族「セクウェップムゥ」を招いて』と題したセミナーを開催する。
 「セクウェップムゥ」は、カナダに古くから暮らす先住民族のひとつ。現在、彼らの暮らすバンクーバー北部のサンピークス・リゾートが、日本企業による拡張開発が進められており、これによってセクウェップムゥの人々の伝統的な生活が破壊されようとしているという。それに対する反対・抗議の運動も起こっているが、中には「土地を『不法』占拠した」などとして、逮捕されるなどの妨害も起こっている。
 今回は、その実態を日本の人々にひろく訴え、サポートを求めるため、セクウェップムゥのリーダー的存在の男性と、先住民族の文化や人権に関する研究者が、日本のNGOなどの招きによって来日。ピースボートもこれまでバンクーバーに寄港する際、カナダ先住民族との交流を続けてきていたことから、このプロジェクトに携わった。ピースボートが主催するセミナーのほか、その翌日には、明治学院大学での講演会も予定されている。

ピースボートセミナー『カナダ先住民族「セクウェップムゥ」を招いて』
日時:11月15日(金) 18:30〜20:30
場所:JGセミナールーム(高田馬場駅より徒歩7分)
お問い合わせ:ピースボート東京事務局(担当:井上)

『経済開発と先住民族の権利〜カナダ先住民族セクウェップムゥを招いて』
日時:11月16日(土) 13:30〜16:30
場所:明治学院大学白金キャンパス3号館3203教室
参加費:1000円
お問い合わせ:「セクウェップムゥ」を招く実行委員会事務局
(TEL/FAX:03-5932-9515、E-mail:ko-jun@theia.ocn.ne.jp)

フジモリ元ペルー大統領の帰国を求めるセミナーを実施
 11月16日、東京・千代田区で、日本に滞在中の元ペルー大統領アルベルト・フジモリ氏の帰国・裁判を求めるイベント「フジモリ氏に裁きを!〜引渡・訴追の実現に向けて〜」が行われ、ピースボートも主催団体のひとつとして参加するほか、ピースボートスタッフが報告者のひとりとして登壇する。
 ペルー大統領だったフジモリ氏が、来日中に突然辞任を発表したのは2000年11月。その後、ペルー国会はフジモリ氏の罷免を決定、在任中の人権侵害や不正蓄財などについての追求が始まった。しかし、再三のペルー国民による要求にもかかわらずフジモリ氏は帰国を拒否、日本政府も「フジモリ氏は日本国籍を有する」との理由で彼の日本滞在を黙認し続けている。これは、これまでフジモリ氏の帰国を求めてきた、ピースボートを含むNGOの主催によるイベント。フジモリ氏来日から2年が経とうとするいま、確実と言われるペルーによるフジモリ氏の引渡請求の意味を考え、フジモリ氏に対し改めて帰国を訴える。

『フジモリ氏に裁きを!〜引渡・訴追の実現に向けて〜』
・フジモリ政権下の人権侵害の歴史 大串和雄(東京大学教授)
・スライドでみる「ラカントゥータ事件」「バリオスアルトス事件」 猿田佐世(弁護士)
・ペルー現地報告 山本奈美(ピースボートスタッフ)
・法的視点からみるフジモリ問題 東澤靖(弁護士)

日時:11月16日(土) 18:00開場 18:30開演
場所:千代田区中小企業センター(地下鉄東西線竹橋駅徒歩5分)
主催:フジモリ氏に裁きを!日本ネットワーク
お問い合わせ:ピースボート東京事務局(担当:野平)

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