PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.117 6月4日号
先週のピースボート
東京でのパレスチナ和平支援イベントに450人が来場
 6月1日、東京・八丁堀の労働スクウェア東京で、イスラエル・パレスチナ双方から来日した若者ふたりを迎えての講演会「シャローム&サラーム2002」が開かれ、約450名が来場した。
 これは、昨年ピースボートに国際学生として乗船、帰国後も協力して平和運動を続けている、イスラエル出身のケレン・アサフ(21歳)、ラミ・ナセルディン(24歳)の緊急来日にあわせて開催された講演会。すでに沖縄、大阪、北海道でも同じイベントを実施しており、東京でのこの日が「最終日」となった。
 ピースボート水先案内人で、中東専門家として知られる高橋和夫さんは「憎しみは殺してもなくならない。対話を訴えるラミとケレンは、今はマイノリティかもしれないが、やがては彼らが多数派になる日が来ると信じている」などと挨拶。そのあと、ラミとケレンがそれぞれ、自らの立場から「平和」を求める思いを語った。さらに、ピースボートの洋上で作ったという「シャローム&サラーム」(それぞれヘブライ語とアラビア語で「平和」の意)と題した歌を披露、ふたりと洋上で知り合い、その後も交流を続けているミュージシャンの寿[kotobuki]も加わってのミニコンサートとなった。
 また、この日の午後には、東京・銀座で、「ピースウォーク」をラミとケレンとともに実施。約50人が参加し、パレスチナ和平への支援をアピールした。

イスラエル政府が第37回クルーズパレスチナ訪問団に対して入国拒否
 現在航行中の第37回ピースボート「地球一周の船旅」参加者有志によって結成されたパレスチナ訪問団の一行が、5月31日、イスラエルの首都テルアビブの空港で、イスラエル当局による入国拒否を受けた。
 第37回クルーズでは、イスラエル・パレスチナへは寄港しないが、名乗りをあげたピースボートスタッフを含む18名が、エジプト・ポートサイドで一時下船。テルアビブからイスラエル入りし、陸路でパレスチナへ向かい、イスラエルによる軍事侵攻の現状調査などを行う予定だった。
 入国を認められなかった訪問団一行はさらに、イスラエル当局により、次の訪問予定地だったアテネ行きの便に強制的に搭乗させられた。現在、アテネに滞在しているが、全員無事とのこと。なお、入国拒否の原因は明らかになっていないが、現地NGOなどもこのイスラエル政府の「排除」姿勢を批判している。

パレスチナ平和人権監視団に参加したスタッフによる緊急レポートを発行
 4月22日から30日まで、「ピースボート平和人権監視団」の一員として、イスラエルによる軍事侵攻が続くパレスチナの地を訪れたピースボートスタッフ・石丸健作(27歳)による現地レポートが完成、緊急発行された。 
 これは、『パレスチナ・スパイラルの向こうへ』と題した冊子で、監視団一行が現地で出会った人たちの声や、街のようすなどを生々しく伝えている。配布を希望される方は、tokyo@peaceboat.gr.jpまでお問い合わせを。

アフガニスタン地雷撤去募金「日本縦断キャンプ地めぐり」が終了

 P-MAC地雷撤去支援キャンペーンが、日本全国のW杯各国代表チームのキャンプ地をめぐって募金活動を行っていた「日本縦断キャンプ地めぐり」が5月30日に終了、総額で約120万円の基金が集まった。
 P-MACは現在、アフガニスタンの地雷原から地雷を撤去してサッカー場を作ろうというプロジェクトを進めており、今回の「キャンプ地めぐり」はその一環として実施されたもの。サッカーが好きな人たちに、ぜひこのプロジェクトに協力してもらおうということで、スタッフ18人が「北回り」「南回り」の二手に分かれ、全国23カ所のキャンプ地で募金活動を行った。
 今後、W杯開催中は、試合が行われるスタジアム周辺や、W杯共催国である韓国でも、募金活動を実施する予定。集まった基金は、アフガニスタンでの地雷撤去およびサッカー場建設の費用として活用される。


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