イスラエル・パレスチナから2人の若者が緊急来日 全国で講演会を開催
昨年の第33回ピースボート「地球一周の船旅」に、国際学生(IS)として乗船した、パレスチナ出身のラミ・ナセルディン(21)とイスラエル出身のケレン・アサフ(23)が、全国で和平への支援を訴える講演会を開催するため、緊急来日した。
ピースボート洋上で初めて出会い、互いに敵対する「民族」を越えて親しくなったふたりは、現在もさまざまな形で平和運動に取り組んでいる。今回は、日本社会へイスラエル・パレスチナ問題を訴え、日本政府にも支援をアピールすることを目指して、ともに来日することになったもの。6月4日までの来日中、沖縄、北海道、東京、大阪などでの講演会開催を予定している。
ふたりの詳しいプロフィール、講演会の予定などは、ピースボートのホームページ(http://www.peaceboat.org/info/palestine/tour.shtml)に掲載されている。
ピースボートスタッフが大東文化大学で講演
5月17日(金)、ピースボートスタッフの高橋真樹と石丸健作が、東京・板橋区の大東文化大学で、「パレスチナ問題と9.11」と題した講演を行った。
これは、同大学で平和学ゼミを主宰する杉田明宏教授の招きによるもの。会場は約250名の学生で埋まった。
洋上でイスラエル・パレスチナ双方からやってきた若者たちと出会い、その体験を『イスラエル・パレスチナ 平和への架け橋』(高文研)にまとめた高橋が、イスラエル・パレスチナ問題の概略を解説し、4月末にピースボート平和人権監視団の一員としてパレスチナを訪れたばかりの石丸が、メディアでは伝わってこない現地の状況を報告。ビデオやスライドの上映を交えながら、「自爆テロ」を行った17歳の青年の兄の話、車椅子で生活していた息子をイスラエル軍のブルドーザーで家ごと押しつぶされたという母親の話など、現地の人々の「声」を生々しく伝えた。学生たちからは、「マスコミの情報をそのまま信じるべきではないと思った」「自分に何ができるかわからないけれど、何か行動を起こしたい」などの感想があがっていた。
ピースボートは今後も、全国の学校などで、イスラエル・パレスチナに関する報告会を開催予定。開催希望も随時受け付けている。詳しくはピースボート東京事務局(TEL:03-3363-7561、担当:高橋・石丸)までお問い合わせを。
ピースボート基金で地雷撤去されたカンボジアの村で小学校が開校式
1998年からカンボジアの地雷撤去支援を進めてきた「P-MAC地雷撤去支援プロジェクト」の集めた基金で地雷撤去された土地に、小学校の新校舎が建設され、この5月、P-MACスタッフがその開校式に出席した。
長い内戦をくぐり抜けたカンボジアでは、今も国土に数百万個の地雷が埋設されている。今回小学校の新校舎が建設されたカンボジア西部のプルサト州プテアラン村でも、もともとは旧校舎の周辺だけをなんとか地雷撤去して学校を運営しており、P-MACが贈った資金で、ようやく新校舎を建設するだけの土地の地雷撤去が進んだという。
今回は、現在航行中の第37回ピースボート「地球一周の船旅」途上で、ベトナムから一時下船してカンボジアへ向かう、「検証・カンボジア地雷問題」と題したスタディツアーを実施。これに同行したP-MACスタッフの田所知恵が、ツアー参加者とともに新校舎の開校式に出席、村の子どもたちから大歓迎を受けた。P-MAC発足当時からその活動に携わってきた田所は、開校式でスピーチを求められ、「資金を贈る側、贈られる側というだけの関係ではなく、これは、そこから始まる新しい関係の第一歩だと信じています」と話した。
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)「先遣隊」が帰国
今夏の第38回ピースボート夏休みクルーズの「先遣隊」として、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)」の首都ピョンヤンを訪れていたスタッフの吉岡達也、中村佐知江、渡辺久実、日高悦郎の4名が、5月18日に帰国した。
ピースボートが北朝鮮に寄港するのは、昨年の第34回クルーズに続き5回目。今回の訪問は、その寄港中に実施する交流プログラムなどの内容について、現地受け入れ団体と話し合うためのもの。現在、現地の若者たちとの「サッカー対決」に挑むコース、日本語を学ぶ学生たちと交流するコース、朝鮮半島の「聖地」ともされる白頭山を訪問するコースなどが企画されている。
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