PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.113 5月8日号
先週のピースボート
第37回ピースボート「地球一周の船旅」出航
 5月2日、第37回ピースボート「地球一周の船旅」が東京・晴海港から出航した。  これは、アジア、中米、北太平洋など「おなじみ」の国々にくわえ、ノルウェーなど北欧を訪れる初航路の地球一周クルーズ。北極を訪れるオーバーランド・ツアーも予定している。翌3日には神戸港から新たな乗船者を迎えて出航、619名が約100日間の旅に船出した。

中国・上海に5年ぶり入港 交流プログラムを実施
 第37回クルーズは、5月6・7日には、ピースボートにとって約5年ぶりとなる中国・上海に入港。上海市内や「水の都」蘇州を訪れるツアーのほか、現地の人たちとの交流プログラムを実施、大成功をおさめた。
 ひとつは、急成長をとげる上海経済の牽引役ともなっている日系企業を訪れるプログラム。約25名が参加し、上海経済特区内のモデル工場である、日系企業「東洋電装公司」の自動車・オートバイの部品工場を、NGOとしては初めて訪問した。1200人のうち8割が女性を占めるという職員たちと交流し、ふだんの仕事の様子や給与システム、労働組合についてなど、率直な話を聞くことができた貴重な機会となった。
 また、80人が参加した別のグループでは、第二次世界大戦中、日本軍による大虐殺が行われた南京を訪問した。水先案内人として乗船していた南京大屠殺遇難同胞記念館館長の朱成山さん、自らの南京での加害体験を語り続けている元日本兵の本多立太郎さんがこれに同行。「虐殺」の生存者の証言を聞くとともに、地元の若者グループらと、平和をアピールするダンスをいっしょに踊るなどの交流を行った。

イスラエル・パレスチナ出身のピースボート国際奨学生の物語が出版
 昨年に実施された第33回ピースボート「地球一周の船旅」に国際学生として乗船した、イスラエルとパレスチナ出身の若者たちの物語をピースボートスタッフが描いた『イスラエル・パレスチナ 平和への架け橋』(高文研)が出版された。
 物語に登場するのは、パレスチナ出身の男性ラミ・ナセルディン(24歳)と、イスラエル出身の女性ケレン・アサフ(21歳)。ともに33回クルーズに国際学生として参加し、洋上で友情を育んだ。その後イスラエル・パレスチナ情勢が悪化する中も、連絡を取り合いながら、平和と共存の実現を目指して活動を続けている。 
 執筆は、ふたりと一緒に33回クルーズに乗船したスタッフの高橋真樹。水先案内人でもある中東専門家の高橋和夫さんが監修をつとめている。書店での販売のほか、お問い合わせは高文研(Tel:03-3295-3415/Fax:03-3295-3417 http://www.koubunken.co.jp/)まで。


今後のピースボート
朝鮮民主主義人民共和国へ「先遣隊」を派遣
 5月12日、今夏に出航する第38回クルーズでの寄港に向け、スタッフの吉岡達也、中村佐知江、渡辺久実、日高悦郎の4名が、朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の首都平壌に向かって出発する。
 北朝鮮への寄港は、昨年の「南北コリアクルーズ」以来ちょうど1年ぶり。4名は、家庭訪問や学生交流、若者たちとのキャンプなどの、寄港時に実施される交流プログラムの内容などについて現地の受け入れ団体と話し合いを行い、18日に帰国する予定。

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