アフガニスタンからスタッフが帰国
「アフガニスタンの地雷原をサッカー場に変えよう」――ピースボートP-MAC地雷撤去支援プロジェクトが進める、アフガニスタンでの地雷撤去支援キャンペーンに向けての調査のため現地を訪れていたスタッフが、3月11日、帰国した。
長い内戦を経たアフガニスタンでは、現在も国土に数百万個ともいわれる地雷が埋設されたままになっており、復興に向けての大きな妨げとなっている。P-MACでは、1平方メートルの土地から地雷を撤去するのにかかる費用が約100円であることから、「地雷をなくそう100円キャンペーン」と題した街頭募金などを展開。さらに、現在地雷原で人が入れない土地に、子どもたちが自由に使えるサッカー場を作ろうというプロジェクトを立ち上げた。
アフガニスタンを訪れたスタッフ3名は、首都カブールとともに、サッカー場の建設予定地となっている、アフガン東部のジャララバードを訪問。現地の受け入れ団体であるNGO「OMAR」のメンバーと、地雷撤去とサッカー場建設に向けて話し合いの場を持った。また、ジャララバード近郊にある難民キャンプを訪問し、実際に地雷撤去を行っている地域を見学し、地雷による被害者が置かれている現状調査も行った。現地を訪れた1人、中原大弐は、「病院やリハビリセンターなどの施設が不足しているため、他の国なら助かっているケースでも死に至る場合が多い」などと報告した。
今後は、報告会の開催のほか、ホームページ、情報誌上などで、今回の調査報告を行うほか、引き続き東京・大阪などでの街頭キャンペーンを展開していく。
ピースボートスタッフが松浪健四郎外務省政務官と会見
3月7日、ピースボートスタッフの櫛渕万里、山本隆、石丸健作の3名が、松浪健四郎・外務省政務官と会見、今年1月のアフガニスタン復興支援国際会議におけるNGO参加拒否問題について質問した。
ピースボートは、復興支援会議の直後に、この問題の真相究明などを求める公開質問状を外務省に提出。今年2月には、外務省から「鈴木宗男議員の関与はなかった」などとする、口頭による「回答」を得ていたが、その後も「政府とNGOの共同による、真相究明委員会の設立」などを求める働きかけを続けていたことから、今回の会見が実現したもの。
松浪政務官は、ピースボートが求めた、公開質問状に対する文書での回答を拒否。「外務省は、政治家だけではなく市民の圧力も受けない」などと発言した。また、「川口順子外務大臣との会見」「真相究明委員会の設立」などの要求に対しては、「検討する」との回答だった。
第37回クルーズで寄港の中国・上海へ先遣隊を派遣
3月12日、ピースボートスタッフの櫛渕万里が、今年5月に出航する第37回ピースボート「地球一周の船旅」で寄港する中国・上海へ向けて出発した。
5月6日、7日の両日にわたって寄港する上海では、上海市内や水の都・蘇州を見て回るツアーのほか、陸路南京市を訪れ、日中戦争中の「大虐殺」を逃れた人々と交流する、上海の若者たちや、現役で活躍するビジネスマンらから、「現代」上海について話を聞くなどのプログラムを予定している。今回の派遣は、その準備に向けてのもので、3月16日の帰国を予定している。
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