外務省からNGOへ圧力
本日、ピースボートの国後島訪問の記者会見を受けて


本日、ピースボートが行った、国後島訪問記者会見を受けて、外務省ロシア課から以下の文書が届きました。これは、NGOが独自に行おうとしている、民間外交への圧力であると判断せざるを得ません。
ピースボート共同代表 吉岡達也 殿

 貴団体が計画している四島への渡航計画については、これまで累次にわたり貴団体に対し政府の立場を説明してきたところであり、また、昨18日も小官より政府としての基本的立場を説明の上、自粛を要請したところですが、本19日、貴団体が本件計画につき対外発表され、具体的な計画を進める意図を表明されたことは、誠に遺憾です。
 政府としては、ロシア連邦の出入国手続に従うことをはじめとして、ロシア連邦の不法占拠の下で、我が国国民が北方四島へ入域することについては、平成元年9月19日の閣議了解(別途)により、北方領土問題の解決までの間、北方領土への入域を行わないよう要請しているところです。
 つきましては、貴団体におかれても、このような状況をよくご理解いただき、北方領土への入域は自粛されるよう改めてお願い致します。

平成14年4月19日
外務省欧州局ロシア課長
上月豊久
我が国国民の北方領土入域問題について

平成元年9月19日
閣議了解
 戦後40年以上を経た今日も我が国固有の領土である北方領土のソ連による不法占拠が継続しており、政府は、国民の総意及び国会の関係諸決議に基づき北方領土返還を実現するための交渉を行っている。

 このような状況の下で、最近一部の我が国国民がソ連当局の査証の発給を受けて北方領土に入域するという事例が見られたが、我が国国民がソ連の出入国手続に従うことを始めとしてソ連の不法占拠の下で北方領土に入域することは、我が国固有の領土たる北方領土に関する国民の総意及びそれに基づく政府の政策と相いれないものである。

 このことについて、我が国の多数の遺族が過去に約10年間にもわたり人道上の問題である北方領土墓参の中断を余儀なくされたことが想起されるべきである。

 以上にかんがみ、政府は、国民に対し、北方領土問題の解決までの間、このような北方領土への入域を行わないよう要請することとする。


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ピースボート東京事務局(Tel:03-3363-7561)担当:中原まで
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