PANAMA


 忘れられない少年
考えさせられたパナマ
パナマ運河
 思いがけないパナマ寄港

◆忘れられない少年
今後、私はパナマときけばある1人の少年のことを思い出すだろう。運良く地元の子供たち数人と知り合うことができ、その中に5・6歳くらいの男の子がいた。 私と友達とでその子の名を聞こうと試みたが、私か私たちの団体(治安が非常に悪いため10人くらいで行動していた)が怖かったのか、顔を隠してしまい、こっちを見ようとしなかった。 他の子たちはみんな恥ずかしがりながらも話しているのにその男の子だけはいっこうに顔をあげようとはしなかった。紙でカエルやツルを折ってあげても、デジカメの画像を見せても反応なしだった。結局最後までその調子だった。きっと彼の心の中では変な日本人にからまれたという記憶が一生残るかと思うと残念だ。

◆考えさせられたパナマ
突然寄港が決まった。世界でも有数の危険な国であるという。自由行動はリスクが大きすぎるとのことで急遽、組まれたバスツアーに加わったが、車窓ながらパナマという国の素顔をほんの少しかいま見て、本当に良かったと思います。なぜこの国の治安がそこまで悪いのか全くなんの知識もない私でしたが、いろんな疑問が頭に浮かんだ。「平気で世界一美しい海をゴミ捨て場にできるのはなぜ?スラムの町、高級住宅街、普通の人々の暮らす町、高層ビル街、見事に分かれている理由は?」この国もやはりドルを「持てる者」と「持てざる者」の明暗のはっきりとしたところなのでしょうか。でも裏路地で出会った子供たちの、写真を撮ってもらってうれしくって、でも照れて笑うその笑顔を見ていると、子供たちこそ絶対守らなければならない世界の財産という気がしました。(荒木 明子)

◆パナマ運河
パナマ運河はなかなか面白かった。本当に船が階段状に上がったり下がったりして進んでいく。でも乗っている僕らには船が上下しているのはほとんど感じられなかった。船が階段にいる間はけん引の車が船を引っ張る。ゲートが開き2台の車に引っ張られた船がスーッと動いていく。すごく優雅な感じがした。
運河の通貨時刻が予定より早かったので僕たちはパナマに降りられることになった。ただ、治安がすごく悪いらしく、何人かで行動しなくてはいけなかった。しかもあまり遠くまでは行けないそうだ。みんな怖がってぞろぞろと人の後をついていく。それが長蛇の列になってまるでありの行列のようだった。もちろん僕もその一人。でもやがて少しずつ分かれていって、僕たちもその列から離れた。町行く人は少なく、僕らを見ても笑わない。やっぱり危ない国だからだろうか。
マクドナルドやビデオレンタル屋が並んでいる所まで行ってたむろしていたら、パナマ人が話し掛けてきてくれた。少しばかりの英語とスペイン語で必死にコミュニケーションした。みんな結構明るい笑顔をしていてほっとした。10歳ぐらいの少年がいたが、話し掛けても恥ずかしがってうつむいている。かわいそうな事をしたけど、かわいかった。(gonta)

◆思いがけないパナマの寄港
PEACE BOATのツアーは突然に変更が入るものらしい。船旅だから、天候の影響などで予定が変わるのは当然である。どうもそれ以外の原因もあるらしく、パナマ運河を過ぎたパナマ市の港BALBOAで8時間以上も寄港となった。まったくの予定外である。説明では、ここで給水をするそうであるが、それ以前の説明ではハバナで十分な給水を受けるので、大西洋で断水したようなことは、二度とさせないとのことであった。乗客の立場で勘ぐると、船の水槽に大穴があいているらしい。ある程度覚悟していた運河通過の順番待ちが少なくて済んだので、その時間相当分安いパナマの水を入れておこう、と言う想像の方が正しいかもしれない。理由はどうでもよいが、ここで予定になかったパナマ市内観光が募集された。ピースボートはお勧めしないという。
そのトンネル会社(乗客にはそう見えるので、この表現ごめんなさい)のような(株)ジャパングレイスもお勧めしないという。理由はこの都市が不安全であるということだけである。主催者がお勧めしないというOPツアーがあるというのも、ピースボートらしい。それで早速このお勧め品でないツアーに参加した。参加費用:$15。これは高い。しかしパナマに次訪れる機会のないことを考えると、仕方ないかとあきらめ、参加した。
以下がそこで見聞したことの報告である。船の中からの報告なので裏付け調査をしていない。事実と異なることがあれば、ごめんなさい。

国名:パナマ共和国
首都:パナマ市
人口:200万人くらい、その半数ぐらいが首都の近くに住んでいるという。
着いた港:Port of BALBOA
この国の通貨:BALBOA 1BALBOA=1$(USD紙幣をそのまま使用!)
物価:瓶ビール:$2、缶ビール:$1.5、アイスキャンデー:75セント
治安:最悪とのことである。

バスツアーなのでバスの外に出なければ安全である。事実このツアーでは2回しかバスの外に出してもらえなかった。遠目にはこの都市は近代的な普通の都市にみえる。
近寄ってみると、アメリカ人街、普通の住宅地、貧民窟に別れていて、貧民窟が圧倒的に多い。商店街も一つ裏通りにいくと、すぐに貧民窟となる。パナマ運河のおかげで、最も米国の影響を受け、そのためそれによる矛盾も他の中南米諸国より激しいのだろう。アメリカ人街はどこにでもある普通のアメリカ人の住宅地である。普通の住宅地というのは、それより1戸あたりの面積が狭く、中流階級向きと思われるが、あまりない。スペイン統治時代のオールドパナマは、スペイン人が出ていった後、現地の貧民に入り込まれ貧民窟である。ニューパナマと呼ばれている所は、もっとも治安が悪いそうで、このバスツアーはそこを通りもしなかった。オールドパナマの一角で下車したが、「POLICIA DE TURISMO」と言う名の警察が、マウンテンバイクに乗って護衛してくれた。ひったくり対応であろうと考えられる。(以上、文責:吉塚文雄)

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