"その道のプロ"水先案内人の方々にインタビューするこのコーナー。
バサバサと言い切る早口トーク、真剣なまなざし、ときどき豪快な笑いとともに飛び出すジョーク…。
佐久間智子さんは乗船4回目。講座では"グローバル化(経済の国際化)"という難しそうな問題を、身近な例を挙げてわかりやすく説明してくれました。
これまでNGOを立ち上げたり、経済会議などのために世界を駆け巡ったり…豊富な経験をしてきた佐久間さん、もっといろいろ話を聞かせて!!──ということで、世界のことから家族のことまで、たっぷりお聞きしました。
Q:これまで最も影響を受けたことはなんですか?
A:やはり"出会い"ですね。10年ほど前から世界的な経済会議などに参加してきましたが、世界中の市民活動家との出会いは価値観を変えるものでした。真実は一つでないこと、弱者の立場からの真実を大切にしなければいけないこと、メディアによって真実の大きさが歪められていることなどを学びました。
Q:世の中が"グローバル化"していく中で、私たちができることはありますか?
A:難しいことでなくて、「関心を持つこと」。自分たちが食べているものが、どうやって作られて、どうやって食卓に並ぶのか。その食品のために、経済的な利益を追求して農薬や抗生物質を多量に使ったり、環境を壊したり、不法な労働を強いたりしていないのか──そして、いまのあり方にいけないと感じたら『NO』という姿勢を見せることです。
個人だけの力だけでなく、これからは地域社会、NGOがそんな役割を担っていくべきだと思います。
Q:これからNGO活動を目指す若者にアドバイスを!!
A:まずは「こんな活動をしたい!!」という明確な目的を持つことですね。"なんとなく"の正義感だけで、就職せずにNGOを志す人もいるようですが、それでは気持ちが続かないんじゃないかな…第一、NGOにとっても、あまり戦力にならないし。
一度会社や地域で現実を見て、今なにが必要なのか、自分になにができるのかを考えてからでも遅くはないはず。社会人をやりながらNGO活動やボランティアをして、ネットワークを広げていくことも可能です。明確な目的さえできたら、同じような価値観をもつ人が集まってくるものですから。
Q:3歳の息子さんもピースボートに乗船したことがあるとか?
A:はい、生後11ヶ月のときに夫とともに3日間乗船しました。息子はロシアやウクライナのクルーたちに「"チェブラーシカ"に似てるわ!!」とよくキスされていました。ロシアのパペットアニメーションのキャラクターらしいのですが、帰国して調べたら確かに似ていました(笑)
今回は夫と息子の留守中の食事11食分を作ってきました。解凍してすぐ食べられるように…普段、家事は夫と分担していますが、やれることはやっておきたいんですよね。
|