第45回ピースボート地球一周クルーズ寄港地インフォメーション
ピレウス

国名
ギリシャ共和国(Hellenic Republic)

ことば
ギリシャ語
・解説
 紀元前8世紀ごろから、古代アテネ国家が成立。オスマントルコなどによる支配を経て、1829年にギリシャ王国として独立した。第一次世界大戦では戦勝国となるが、戦後トルコとの戦争に敗北。さらに第二次世界大戦では、イタリア、ドイツ軍に占領されるという波乱の歴史をたどった。
 1967年には、クーデターによって軍事独裁政権が成立。学生などを中心とする反軍政運動のすえ、74年にようやく民主化が実現した。
 首都アテネは、かつて1896年に近代オリンピックの第1回大会が開かれた場所としても知られる。2004年にも、夏季オリンピックの開催が決定している。

[オレンジとトマト]
 地中海の太陽をたっぷりと浴びたギリシャの野菜や果物は色も鮮やかで味もいい。とくにオレンジとトマトは衝撃のうまさ。マーケットで買ってみて。

[スブラキ、ギロ/Souvlaki & Gyro]
  羊肉や白身魚を串刺しにして炭火で焼いたのがスブラキ。シンプルな料理だがトマトやオリーブのギリシャ風サラダと食べるとおいしい。
  ファーストフードの店先で逆三角形の肉の固まりをグルグル回しながらあぶっているのがギロ。トルコ料理風にパンに挟んで食べてもいい。

[ムサカ]
 
代表的なギリシャ料理。ナス、挽肉、チーズ、マカロニなどを重ねて焼いたもの。ボリュームがあって十分なメインディッシュになる。

[ザジキ、タラモ/Tzatziki & Taramo]
 ザジキはヨーグルトにガーリックやオリーブ油、キュウリのみじん切りを混ぜたペースト状のサラダ。タラモも同じく、魚の卵、タマネギのみじん切り、レモン汁などをペースト状に延ばしたもの。いずれもギリシャの家庭の味で、パンに付けて食べるとおいしい。

[カラマラキア/Kalamarakia]
 何の変哲もないイカの唐揚げだが、これがまたビールのつまみに最高だ。揚げたてにレモン汁をギュッと絞って食べる。

[ホリアティキ・サラダ/Choriatiki Salata]
 塩、胡椒、酢、オレガノ、オリーブ油などを調味した野菜に、フェタ・チーズとオリーブの実をのせたサラダ。「ホリアティキ」とはもともと「田舎風」の意味らしいが、ギリシャでは非常にポピュラーで、「グリーク・サラダ」と呼ばれることもある。

[ウゾ、レチーナ/Ouzo & Retsina]
 どちらもギリシャ特有のお酒。ウゾはアニスという薬草で風味をつけたリキュール。アルコール度数43度という強いお酒なので、大抵の人は水で割って飲む。もともとは無色透明なのだが、なぜか水で割ると白濁することでも知られる。
 レチーナはギリシャ・ワインの一種。発酵の際に、ワインを詰めた樽を松やに(レチーナ)で密封するため、ワインには松やにの味や香りが移ることになる。
 どちらも日本人にとってはかなりクセのある味。街中のタベルナ(大衆食堂)などで味わえる。

[皮製品]
 品質のいい柔らかい羊や子牛の皮のジャンパーやコート、鞄や靴が信じられないくらい安く買える。デザインもイタリアのニューモードをコピーしたものらしく悪くない。ちょっと縫製が雑だが、日本では高くてとても買えそうにないような立派な革製品の掘り出し物がある。必ず値切れるので陽気なギリシャ商人と値段交渉を楽しもう。ただし、観光客向けの店ではなく、地元の人が利用する店で探すこと。
 プラカやシンタグマ周辺ではなく、オモニア、コロナキ、キフィシアあたりがねらい目。

[ハンディクラフト]
 アテネの街を歩いていると、ちょっとした小物や食器、陶器、壁掛け、Tシャツなど、伝統的な図柄からモダンなデザインまで、さまざまに工夫を凝らした商品が店先に並んでいるのを見つけることができる。
  小さな画廊風の店やブティックなども多く、センスもけっこうイケてる。しかも値段が手頃なので、おみやげにはちょうどいいかも。古代ギリシャの神々の像やビザンチン風のイコンなど、骨董品のコピーなどもおすすめ。

[パルテノン神殿/Parthenon]
 アテネの街のどこからでも見上げることのできる、アクロポリスの丘のいちばん上に建つ古代ギリシャ遺跡のハイライト。その均整のとれた美しさに圧倒される。アクロポリス博物館には貴重なレリーフや彫刻が展示されている。

[プラカ/Plaka]
 アテネでいちばんに観光客が多いエリア。みやげ物屋やタベルナ(レストラン)が密集している。細く入り組んだ道が続き、19世紀ごろの家並みがそのままに残されている特別保存地区。物価は観光客値段でちょっと高め。

[リカビトス/Likavitos]
 アテネは人が多く、埃っぽく、車の排気ガスが目にしみるといった、ご多分にもれない大都市だが、ちょっと中心を離れるとそんな喧噪を忘れさせてくれる場所がある。それがシンタグマの北東にそびえる標高270メートルのリカビトスの丘。最高の眺望を楽しめるポイントで、夕暮れ時がまた素晴らしい。
  麓には落ち着いた感じのブティックやレストランがならび、ちょっとお洒落なエリアが。アテネの「青山通り」コロナキもすぐ近くだ。
[寄港地担当者より]
 「ギリシャ」と言って、皆さんが思い浮かべることは何ですか?古代遺跡、ギリシャ神話、そしてやっぱり、2004年に開催されるアテネオリンピック、といったところでしょうか。
 ここアテネは、かつて第1回の「近代オリンピック」が開催された地。そのオリンピックが、ふたたび戻ってくるということで、今、アテネの街は活気に満ち溢れています。数千年の歴史を持つアテネの街を歩いて、人々のエネルギーをたくさん吸収して。明日からの活力をいっぱいもらえる、そんな訪問になればと思います。
(柳雪枝)

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