国名
ベトナム社会主義共和国(Socialist republic of Viet Nam)
ことば
ベトナム語
・解説
1000年以上にわたる中国支配のあと、1884年ラオス、カンボジアとともにフランス領インドシナ連邦の一員に。第二次世界大戦がはじまると、日本軍がインドシナにも侵攻。ホーチミンらが率いるベトナム独立同盟が、日仏二重支配に抵抗して戦った。第二次世界大戦後、権力の復活を狙うフランスとの間に第一次インドシナ戦争が勃発。その戦後処理の過程で1954年、南北に分割される。
60年、外国勢力からの「解放」を掲げる南ベトナム解放民族戦線と、親米南ベトナム政府の対立によりベトナム戦争が勃発。アメリカはこれに全面介入するが、73年、解放戦線が首都サイゴンを陥落させ、翌年「ベトナム社会主義共和国」が成立した。以後、一貫して社会主義体制を維持していたが、経済状況の悪化を受けて、1986年から、市場原理を導入する「ドイモイ政策」を実施している。
[バイン・ミー/Banh My]
フランスパンで作ったサンドイッチ。フランスの植民地だったこともあり、パンの味は本格的。屋台によっていろんな味があるのが楽しい。1本2,500ドンくらい。
[ホビロン/Hot Vit Lon]
孵化寸前のアヒルの卵をゆでたもの。殻を割ると目やくちばしのあるヒヨコが出てくる。「夜のおやつ」なんだとか。1個1,000ドンくらい。
[バイン・セオ/Banh Xeo]
エビや豚肉、モヤシたっぷりのベトナム版お好み焼き。バイン・セオ専門店もある。4,000ドンくらい。
[クア・ラン・モイ/Cua Rang Muoi]
カニを丸揚げして、さらに塩味でこってり炒めた、シーフードの本揚ダナンの名物料理。これは浜辺の海の家などで食べられる。20,000ドンくらいとちょっと高級品。
[アオザイ/Ao Dai]
ベトナムに行った女性のほとんどがオーダーメイドしたくなるというほどの魅力をもつ民族衣装。ウエストの上まで深いスリットの入ったブラウス、下にはクアンというゆったりしたパンツを合わせて着る。パンツの色は白というのが伝統的だが、最近の流行はブラウスと共布のもの。デザインや素材、色などにもその時々でいろいろな流行があるらしい。
16カ所もの採寸が必要なため、ダイエットにも適しているとか。結婚式や正月などに着る女性の正装だが、ホテルのフロント係や高校生の制服などにも使われている。
[ダナンシルク]
麻のような風合いのダナンシルクはひそかな人気者。市場などでも吊しでたくさん売られている。ブラウスやネクタイが主流だが、日本人好みのデザインを探し出すのはひと苦労かも?
[ベトナム・コーヒー/Cafe]
ベトナム中部はコーヒーの産地。フレンチスタイルの深煎りで香り高い。コーヒー豆(100グラムで5,000ドンくらい)とベトナム式フィルター(約5,000ドン)を買って帰ろう。
[チャム博物館/Cham Museum]
ダナン近郊にはミーソン遺跡などチャンパ王国の文明を伝える遺跡が散在。その文化を伝えたのが、いまのカンボジアを源にするチャム民族。その歴史と文化を伝える博物館がダナン市内にある。小さな建物だが、アンコールワットの原型のような展示物から歴史の広がりが感じられる。
[ハン市場、コン市場/Cho Han & Cho Con]
二階建ての体育館のような建物を中心に道路や広場を埋め尽くす商店の数々。食料、衣料などが所狭しと並べられ、たいへんな活気に溢れているのがベトナムの市場だ。ダナンではハン川に沿ったハン市場と市内中心部に位置するコン市場がその代表格。フォーなどの麺類をすすってみるのもいいし、安い日用品などの買出しにもぴったり。
[ホイアン/Hoi An]
ダナンから南へ車で約20分。中世には日本からやってきた御朱印船が帆を下ろした港町ホイアンがある。和風の覆いをもつ「日本橋」など、しっとりした町並みが続き、近郊の日本人墓地の存在から日本人街があったとされている。いまでは民芸品店が軒をならべ、多くの観光客がゆったり散策する姿も。家々の装飾が興味深い。
[フエ/Hue]
1802年から1945年まで1世紀半にわたって、ベトナム最後の王朝・グエン朝の都がおかれたフエ。ベトナムきっての観光地となったいまも、そのおもかげは健在だ。王宮跡や寺院めぐりはもちろん、川沿いをのんびりと歩く、そのゆったりしっとりした雰囲気は、ほかのどこでも味わえない。
ベトナム戦争当時は激戦地のひとつとなり、古都の街並みは無惨に破壊されたが、近年、外国からの援助などもあって、政府は遺跡保護や修復に力を入れるようになっている。
[寄港地担当者より]
ベトナムがブームです。30年前の反戦運動のブームが過ぎ去って、しばらく聞かなかったら、今度はおしゃれな雑貨とリゾートってことで、カムバック。世のおじさま方を仰天させたのは、もう4年は前のことでしょうか。
でも、ダナンは、21世紀型ベトナムブームからは完全に取り残された感があります。おしゃれな雑貨屋さんもありません。しかし。ベトナムの真髄を知りたいなら、ここダナンにトドメをさすのです。「なぜ」って?田舎、市場、人というベトナムにおける魅力の3大要素が、ギッチリ詰まっているのは、ベトナム広しといえど、ダナンがダントツ1位なのですから。
まずは、ダマされたと思って。気持ちを楽にして。さあ、ブームの真髄へダイブ!
(きせたかよし)
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