SEA NAVI 3月18日号
□南極オーバーランドツアー
 アルゼンチンのウシュアイアから船を乗り換え、南極クルーズへ。丸2日かけてドレーク海峡を通過し、南極半島へ向かいます。たくさんの経験の中から、自然と生き物を中心にお伝えします。

 大揺れのドレーク海峡を抜け、船は南極半島目指して進みます──そして、遂に進行方向に氷山発見!!
 ホンモノの氷山なんてもちろん初めて。いちばん感動したのは、氷が青かったこと。本当に綺麗な青色なんです。進むにつれ大小形も様々な氷山が次々と現れます。

 氷山のてっぺんが、平らなものが多いのに驚きました。氷河が割れて海に落ちたものが氷山になるため、新しいものは平らなんだそうです。
 「氷山」という言葉からイメージする、先端の尖った山形の氷は、海を漂っているうちに溶けて出来たモノだったんですね。ナルホド…。

 こちらは南極半島に上陸後、小高い丘から見た景色。見渡す限り氷、氷、氷──南極は「真っ白」というイメージだったけど、実際目の当たりにした印象は、どちらかといえば「ブルー」。

 南極への上陸は、船から"ゾディアック"というゴムボートに乗り換えて行います。こんなふうに流氷や氷山のカケラの中を進んで行くんですよ。
 他に音のない静かな海からは、氷が溶けるときに気泡がはじける「パチパチ」という音が聞こえてきました。

 上陸して最初に私たちを迎えてくれたのはこちら。手前がオットセイ、奥はゾウアザラシです。
 オットセイ、実は非常に気性が荒く、南極では15メートル以上離れておく決まりがあります。
 それから、分かるでしょうか??奥のゾウアザラシ、この距離から見てもかなり大きいです。それもそのはず、オスは体長は3メートル以上、体重は1トンを越えることもあるといいますから…。

 南極といえばやっぱりペンギンでしょ!!これは、ペンギンのキャラクター『ピングー』でお馴染みのジェンツーペンギン。ヨチヨチ歩いたり、飛んだり跳ねたり転んだり──あまりの愛らしさに、いつまで見ていても飽きることはありませんでした。

 こちらは、同じくジェンツーペンギンのコロニー(営巣地)。南極大陸はペンギン大陸、これだけでもスゴイ数だと思うんですが、この群れがまだまだ続いているんです。
 ──ま、早い話がそこら中"ペンギンだらけ"ってコトなんです。

 かわってこちらはアゴヒゲペンギン。この無表情さが何ともいえず可愛い…。
 今回このツアーに参加して、地球の果ての地に、こんなにたくさんの自然があることを知りました。そして同時に、地球温暖化やオゾン層破壊等々、多くの問題を秘めていることも…彼らを見ていると、そんなコトが急に身近に思えきてしまいました。
(小林君江)

SEA NAVI 3月18日号へ | 44回クルーズレポートトップへ