第44回ピースボート地球一周クルーズ寄港地インフォメーション
ケープタウン
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国名
南アフリカ共和国 (Republic of South Africa)

ことば
公用語は英語
そのほか、ズールー語、コサ語などの各民族のことば、オランダ系白人のことばアフリカーナーなど
・解説
image 17世紀末からオランダ系白人が入植を開始。18世紀末からイギリス人勢力が強まり、オランダ系白人(アフリカーナー)勢力と対立。2度にわたる戦争の末、1910年にイギリス領南アフリカ連邦が成立する(1934年独立、61年に英連邦脱退)。第二次世界大戦後、アパルトヘイト(人種隔離政策)を掲げる国民党が与党に。黒人の「ホームランド」への隔離、異人種間婚姻の禁止など、徹底した隔離政策をすすめた。このため、国際社会からの大きな非難を浴び、厳しい経済封鎖を受けたが、日本は貿易関係を続け、「名誉白人」としての扱いを受けた。
  ネルソン・マンデラが議長をつとめるANC(アフリカ民族会議)などの運動を受けて、1994年、ようやく初の全人種参加の総選挙が実施。ネルソン・マンデラを大統領とする「新生南アフリカ」が誕生した。現在は、その跡を継いだムベキ大統領のもと、「多民族共生国家」に向けての国づくりを進めている。いっぽうで、失業率の上昇や都市部での治安悪化も重要課題。

[ブライ/Braai]
 ケープタウンの人たちがとにかく好きなのがこれ。要するに「バーベキュー」のこと。休日には、郊外の空き地や庭でブライを楽しむ人たちの姿が必ず見られる。豚、牛、鶏、ラムなど、いろいろな種類の肉が使われ、ときには魚を使うことも。炭火だけに味は格別。

[ポイキコース/Potjiekos]
 伝統的なアフリカーンス料理のひとつ。野菜や豆をことこと煮込んだもので、なぜかちょっとほっとする味。

[ビーズ細工]
 あちこちの露店や土産物屋で見かける、色とりどりのビーズをつないで作った腕輪などの小物は、カラフルでとってもオシャレ。もともとは、ズールー族やンデベレ族の人々が作っていたものらしい。

[ルイボスティー/Rooibos tea]
 「痩せる」「美容にいい」などなど、日本でも女性を中心にひそかな人気のルイボスティー。実は南アフリカが原産地って、知ってました? 味もクセがなくて飲みやすいので、お土産にはぴったり。

[ワイン/Wine]
 ケープ地方でのワイン作りの歴史は、17世紀にまでさかのぼる。アパルトヘイト廃絶後、ワイン作りの世界にも「自由」の風が吹き、生産量も輸出量も飛躍的に伸びた。小さなワイナリーもふえ、ますます種類豊富なワインが作られるように。名物ブライのおともにも欠かせない。

[喜望峰とケープポイント/Cape of Good Hope & Cape Point]
 「アフリカの南端」として有名な喜望峰。15世紀末、バスコ・ダ・ガマがインド洋と大西洋を隔てるこの岬を回って航海し、インドまでの航路を開拓。ヨーロッパとアジアの交易の道を開くいっぽうで、列強の侵略と植民地化、奴隷貿易などの時代のはじまりともなった。
 全景を見たいという人は、かつて使われていた古い灯台が展望台となって残されているケープポイントへ。ケーブルカーで頂上にのぼると、天気が良ければそこに喜望峰の姿が見える。周辺は喜望峰自然保護区となっており、車が走るそばを、悠々とダチョウが歩いていたりという光景も。特にケープポイントの駐車場などでは、食べ物目当てにヒヒが出没してけっこうコワイので、ご注意を。

[テーブルマウンテン/Table Mountain]
 ケープタウンの街の象徴ともいえる、海抜1067メートルの山。ナイフで横に切り取ったかのように平らな頂上の形からこの名前がついた。その頂上にかかる雲や霧は「テーブルクロス」と呼ばれ、地元の人たちはその様子で天気を予測するのだとか。
 ちなみに、すぐそばには「ライオンズ・ヘッド」と呼ばれる、「ライオンの頭の形をした」岩があるが、こちらはあんまり似ていない。
[寄港地担当者より]
 私にとっての南アフリカは、太陽と人々の笑顔がさんさんと輝く国。エネルギーに満ち溢れた、大好きな国です。90年代、永遠に続くかと思われたアパルトヘイトは、民衆の努力によって撤廃されました。外から押し付けられた変化ではなく、内から起こった奇跡的とも言える変革に、人々は今も誇りを持って生きています。
 もちろん、一朝一夕ですべての問題が片付くわけではなく、エイズや貧困など、課題はまだ山積みですが、コミュニティのレベルから、行政のレベルまで、状況を打開するためのさまざまな取り組みが日々行われています。今年は、南アフリカで初の全人種参加総選挙が行われてから10周年。この国のたどってきた変化、そして、自分たちの国をよくしようとする人々のポジティブな動きが感じ取れるOPをたくさん用意しています。ぜひ、「虹の国」南アフリカのいまに触れてみてください
(小野倫子)

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