船内ニュース
7月16日 リレートーク〜私たちはパレスチナ問題にいかにむきあうのか?
 これまでに船内でおこなわれてきた、イスラエル・パレスチナ問題に関する講座。今までの総集編として、パレスチナ問題にどう向き合って行くか、私たちが具体的にできることは何かを、水先案内人やIS(国際学生)の方々にリレー形式でお話しいただいた。またリレートークの最後には、パレスチナに届ける折り鶴の披露やパレスチナの平和を求めるピースボートアピールの署名がおこなわれた。
マゼン・ガバリさん(オリエントハウス代表・パレスチナ)
  「パレスチナ問題については、他の世界の人々の理解が必要です。行動すること、支援すること、団結すること。これらは数の理論ではなく、平和を分かち合うという強い信条に基づくものなのです。」

後藤和夫さん(TVディレクター)
 「メディアはパレスチナの事実をちゃんと伝えていかなければなりません。マスメディアを鵜呑みにしないでください。報じられていないもの、メディアの裏側にあるものを見つけてください。そして、市民側からメディアのネットワークをつくることが大切です。」

岡真理さん(京都大学助教授)
 「問題を正しく認識すること。パレスチナ問題は決して遠い国のことではありません。パレスチナの状況について、容認するか、反対するかに人種も宗教も国籍も関係ありません。絶望が自爆を生んでいます。私達が彼らを支援することが“世界は自分たちを見捨ててないんだ”というメッセージとなり、彼らに生き続ける希望を与えるのです。」

ダナ・ベーダさん(IS・イスラエル)
 「イスラエル・パレスチナ問題で重要なことは真実を求めることです。今日私達の住んでいる世の中には客観的なメディアなどないので、“真実”はなかなか知ることは出来ません。時間をかけて努力をして初めてメディア、それから政治のシステムの分析が出来ます。日本で出来ることは世の中の人々の意識を高めること。間違った、誤解のある情報に反応を示すことでもそれは出来ます。」

ラマ・マリさん(IS・パレスチナ)
 「パレスチナ人でなくてもイスラエル・パレスチナ問題に関連性を持つことは出来るはず。どこかの国に属することよりも、その問題を、自らの課題にしていくことが大切です。まだまだ世界には、それほど重要視されず、取り上げられていない紛争・弾圧されている人々がいるということを認識しなければいけません。また、日常生活のなかで、世界で起こっている不正の正体を見破る技術を磨くことができます。それも大切なことです」

ライアン・アムンドソンさん(IS・アメリカ)
 「アメリカ政府は平和の仲介役として中立のイメージを映し出そうとしているが、実際はイスラエルに資金や武器を提供しています。活動家はこのアメリカの矛盾した行為によるパレスチナ抑圧の助成について問題提起するべきだと思います。例えば国際社会の場において自国の政府が正しい選択をしてアメリカ政府に責任をとらせるよう、自国政府に圧力をかけていくなどの方法があります。」
(松本亜希)
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