船内ニュース
7月16日 北方四島ってどんなところ?
後藤和夫(TVディレクター)、山本隆(ピースボートスタッフ)
 後藤和夫さんによる最後の講座は、ピースボートスタッフ山本隆との「北方四島ってどんなところ?」。ピースボートが1991年と2002年におこなった、サハリンから北方四島に入るクルーズ。その際に撮った映像を見たあと、日本の領土問題の1つである「北方四島」に住む人々の暮らしや考えについて話していただいた。
 「2002年に訪れた時、島の様子は91年の頃とは大きく違っていました。ソ連が崩壊してロシアとなり、資本主義になったことで貧富の差が激しくなりました。また、魚の缶詰工場が国営から民営になったこと、そして年金の給付が遅れているなど、人々の生活は不安定です。
 以前の彼らは、日本に領土が返還されることに対しても寛容でしたが、現在はそういったことを考える余裕もなくなっているのです。国家の体制の移り変わりによって、この島の人々の生活は翻弄されています。」
7月16日 何故、ナゼ?考え方の違い
サルペル・インチェ(平和活動家)、アナ・ミシャウーリ(平和活動家)
 水先案内人のトルコ系キプロス人のサルペル・インチェさん(平和活動家)とギリシャ系キプロス人のアナ・ミシャウーリさん(平和活動家)の講座「何故、ナゼ?考え方の違い」が、開かれました。北と南に分断されているキプロス。両側に住む2人がなぜこの分断が長く続いてしまったのかを教えてくれました。
 「1974年、キプロスは、トルコ系の北キプロス共和国とギリシャ系のキプロス共和国に分断されてしまいました。その後、現在まで続いている理由の一つは、両側の認識の違いがあげられます。
 1974年に分断のきっかけとなった出来事も、お互い違う認識を持っていました。トルコ系キプロス人はトルコによる平和維持活動、ギリシャ系キプロス人はトルコからの侵略と教えられて育ってきました。
 03年4月、両側の人々が会う機会ができました。認識の違いを確認し、お互いの立場をおきかえて考えることができるようになりました。今、その認識の違いをどうやってうめて、乗り越えていけるかを考えています。平和的解決をみんなで考えていければいいと思います。」
(田上友美)
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