船内ニュース
7月3日 世界の現場から/後藤和夫(TVディレクター)
 フリーのTVディレクターとしてご活躍の後藤和夫さんによるシリーズ企画、第1回目のタイトルは「世界の現場から」。
  「ここ10数年はいろんな紛争地に行っているので、自分の体験をもとにお話したい」と、ご自身の映像を交えながら熱く語ってくださった。
 「世の中が、ある一つの方向に流れていくようなときに、僕は”ちょっと待って”と思うんです。僕たちが、あなたたちが見えているその表面は果たしてそのままで正しいのか。世界が「正しい」と言っていることは本当に常識であり、スタンダードなのか。「真実」というのは、常に複雑で矛盾に満ちています。あれは正しい、これはまちがっていると単純化できないことがたくさんあるのです。
 そういうときに大切なことは別な側面、違う見方はないのかと考えることです。メディアによるプロパガンダ(宣伝)は絶大な影響力があります。彼らが世間の常識のようなものを無意識に作り上げていってしまう──そこに、メディアの怖さがあるのです。」
(梅原翠)
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