船内ニュース
1月18日 ピースイベント
 1月18日。この日は世界中のあちこちで、米国のイラク空爆に反対するためのアピールがおこなわれている。これはもともと、米国のNGOが呼びかけたもので、もちろん遠い日本でも大規模なアクションをおこなう予定だという――事前にこのニュースをつかんだ船内では「だったら、オリビア号でも同じ日にピースアクションをやろう」ということになった。
  この「ピースイベント」は、15ヶ国、500人以上が集った、船上からのアピール。それぞれの個性が発揮されたユニークな、そしてそれぞれの平和への想いがこめられたアピールとなった。
 昨日・1月17日は、「グローバルマーチ記念日」。これは、児童労働に反対しているインドのNGO「グローバルマーチ」がはじめたものだという。児童労働反対のシンボルである「レッドカード」を作成し、仕上げとして船内の参加者にも「児童労働反対」の署名をしてもらった。作成したものはWSF(世界社会フォーラム)でのアピールに使用するということだ。
 戦争や原爆の悲惨さをたくさんの人に知ってもらうため企画された「広島から世界へ」。
  広島原爆資料館からお借りしたVTRを上映したあと、戦争を体験した参加者が自らの体験を語り、平和を訴えた。また、サダコラウンジの外側には原爆の悲惨さを伝える写真が展示されていた。
 「平和のわ」をテーマに、それぞれの思う「平和」をアートで表現しようという企画。
  参加者たちに、好きな色を自由に塗ってもらって一枚の絵にしたり、スポーツデッキに飾る壁画を制作したり。強い日差しの中、6時間にわたり、多くの参加者が絵の具まみれになってアートを楽しんでいました。
 15ヶ国もの人々が乗ったピースボート。その中からパレスチナ、日本、ベネズエラ、南アフリカ出身の4名が、自分の考える「平和」についてスピーチした。国によって環境はさまざまで、そこに住む人々が考える「平和」の定義もさまざま。
  「趣味や価値観、民族、宗教、文化などの違いのせいで、決して相容れない相手もいるかもしれません。だとしても、それらの違いを理由に相手を憎まないこと」など、一つ一つの言葉が心に響いた。
 これまでもたびたび披露されてきた手話での歌。アートを通じて平和を伝えるというプロジェクトSPACEが、ピースボートの水先案内人「寿」が歌う『ひとつの思い』を手話で披露した。その柔らかなメロディーと歌詞に、会場にいる人々の表情も柔らかくなってきた。
 自主企画「盆踊り」の参加者たちが中心となって、浴衣姿での大盆踊り大会。陽気な音楽につられ、見よう見まねで大勢が飛び入り参加。最後は、会場全体を使った大きな輪ができ、その光景はまるで「平和のわ」を象徴しているようだった。
(小林祥子、富川寛美、中村真美)
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