12月26日 地雷ツアー報告会
ベトナムから一時離脱し、カンボジアの地雷問題を検証するツアーに参加した19人がその報告会を開催。自らが撮った写真・映像などを用いて、カンボジアの歴史や現状を伝えながら、ツアーを通して感じたことなども発表した。ここでは、ポル・ポト政権下での、いわゆる処刑場「キリング・フィールド」を訪れての、ピースボートスタッフ・上野祥法のコメントを紹介する。
「キリング・フィールドにある、この『平和の象徴』と見られるような木に、ポル・ポト時代は赤ちゃんを叩きつけて殺していたんです。親を殺された子どもが、将来ポル・ポト政権に反旗を翻さないように、そうしたといわれています。もちろん、女性や子どもにも、容赦しませんでした。自分にも1歳の子どもがいるので、それを想像すると愕然とします。人というのは状況によっては簡単に人を殺せてしまうのだと、今回のツアーで実感しました。人間が『慣れる生きもの』であることは、ある意味とても恐ろしいこと。これからは、自分たちがこの目で見て感じたことを、きちんと人に伝えていかなければと思います」
(河地涼子)
ケニアの裏事情/モニカ・ムシェル(医師)
水先案内人モニカさんのケニア講座第2弾では、「野生の王国」というイメージが先行する、ケニアという国が抱えている問題を語ってくださった。その中では、11月にモンバサで起こった爆弾テロ事件についても言及。モニカさんが、事件について具体的な説明をした後、ピースボートスタッフ・中原大弐が、モンバサに寄港するときに、ピースボートが追悼をおこなうとともに、声明文を発表することを提案。この講座に参加した全員に、その案が配られた。
「テロ、エイズ、貧困、マラリヤ、ドメスティックバイオレンス、高額医療費、遺伝子組み替え食品…、ケニアは、実にいろんな問題を抱えています。中でも最近は、『テロ』についての問題がみなさんの関心事でもあると思います。私は、1998年に起きた米大使館爆破事件をきっかけに、平和の必要性を再認識し、平和のために声を挙げていこうと決意しました。これからも、今の自分に出来ることは何かを考え、活動していきたいのです。もうすぐこの船はケニアに入港しますが、実際テロが起こった現場を皆さんと訪れ、追悼式をおこないたいと思っています。」
(藤森美里)
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