船内ニュース
10月4日 あるイスラエル兵の勇気〜占領地の兵役拒否者達〜
/アミッド・マシア(イスラエル人・良心的兵役拒否者)
 イスラエル出身の水先案内人・アミットさんの講座『あるイスラエル兵の勇気〜占領地の兵役拒否者達〜』。イスラエル陸軍で3年以上働いていた経験のあるアミットさん。だが彼は現在、占領地での兵役拒否活動をしている。数ヶ月前に占領地の兵役拒否を訴える手紙を投稿したところ、多くの人々が耳を傾けてくれたという。そんなアミットさんが「兵士として占領地に赴くことの真の意味」「イスラエル兵の心の葛藤」などについて、熱く語ってくださった。
 「陸軍として働いてた時、私はその任務に自信を持ち、何のためらいもありませんでした。軍隊では、一般市民を尊重するよう訓練 されます。しかし占領地では、道徳心のあるなしにかかわらず任務は実行され、兵士の心にジレンマが生まれます。つまり、どんな道 徳心を持っていようとも、占領地に身を置くこと自体が問題なんです。多くのイスラエル兵は、国を守る為、テロをなくす為、占領す るのは仕方がないと言います。しかしそれは違います。占領はユダヤ人入植地をつくる為に行われているのです。残虐なのは陸軍では なく占領です。私は、占領地の兵役拒否は愛国的行為だと考えています。
 兵役拒否は、社会的地位を危うくするものであり、仲間を裏切り否定する事でもあります。それはとてもつらい事です。しかし今の 状態では、大きな行動をとることが必要なのです。私達の活動はまだ草の根レベルでありますが、権力者からではなく、市民の中から 手を取り合って平和へと進めていきたいと思っています。」
(関口裕美)
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