「マオリは9世紀頃、カヌーでこの地に渡ってきました。それ以前の伝統的価値観と自治システムをそのまま維持してきたマオリですが、その後やってきたイギリスと争うことになります。そして1840年、両者は『ワイタンギ条約』を結びましたが、これは実質イギリス人がニュージーランドの主権を握るというものでした。
こうしてマオリの人々は自治権を奪われ、教育・医療面でも大きな不利益を受けました。『失業したマオリが受け取った補償金は、結局は酒に消えていく。彼らは怠け者だ』という声もありますが、それは『マオリ』としてのアイデンティティを認められず、明るい未来を感じられないからです。私たちは、『マオリの人はもともと怠け者なのではない!』ということを強調したいです。」
(小松美香)
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