第39回ピースボート地球一周クルーズレポート
イスタンブール

国名
トルコ共和国 (Republic of Turkey)

ことば
トルコ語  
・解説
 紀元前からトロイなどの都市文化が栄え、イスタンブールはローマ帝国、オスマン・トルコという巨大帝国の首都となった。しかし、17世紀からはオスマン・トルコはその勢力を弱め、ロシアとの戦争などをへて、その広大な国土の半分近くを割譲。さらに、第一次世界大戦で敗戦国となって戦勝国の分割支配を受けるが、ケマル・パシャ率いるレジスタンス軍がこれに抗戦し、1922年にトルコ共和国として正式独立した。
 1999年に2回にわたって大地震が発生、多大な被害を出したことは記憶に新しい。また、隣国ギリシャとは古くからの「犬猿の中」として知られるが、このときはギリシャからの支援も行われ、「震災がふたつの国を近づけた」として話題になった。全体的に非常に対日感情がよいことでも知られるが、そのそもそもの理由が「日露戦争でロシアを破ったから」だといわれるのは、ちょっと複雑なところ…。

トルコ大地震の被災地へ
 '99年のトルコ北西部大地震。その被災地を訪ね、震源地だったイズミール地方・ギョルジュクへ。一見、被災の痕跡はほとんど消えており、倒壊した建物も新築されている。最初に訪問した学校では生徒の元気な出迎えを受け、折り紙・書道・サッカーなどで楽しく交流。
  しかしその一方で、さまざまな理由からいまだ仮設住宅に住む人々も多い。今回はその仮設住宅にホームステイ。盛大な歓迎ぶりで迎えていただいたあとは、それぞれの家庭で楽しく夕食をとり、一晩中語ったり歌ったりと楽しく過ごした。
  また、1日目に被災者の支援団体を訪れ、文房具など支援物資を届けたのだが、彼らの提案で、各家庭をまわってこの支援物資を手渡そうということになった。そこで翌日、300軒近くある仮設住宅を一軒一軒訪問、支援物資を手渡しで届けてまわる。このことで、被災地に暮らす人たちの声も多く聞くことができ、人々の強さと今なお残る「震災の傷跡」について、考えさせられる2日間になった。
(宮崎祐)

イスタンブールまるごと満喫
 「東西文化の中継点」ともいわれるように、アジアとヨーロッパ両方の文化が混ざり合うイスタンブール。
  ここでは2日間にわたって、さまざまな名所を訪れた。イズニックタイルが美しいブルーモスク、イスラム教のモスクとしてもキリスト教の教会としても使用されたというアヤソフィア、きらびやかなドルマバフチェ宮殿、トプカプ宮殿、336本の柱を持つ地下宮殿、軍事博物館、古代競技場、とにかく広いグランドバザール。そして、昼食はおいしい料理と陽気な音楽。まさにイスタンブールの魅力満載の、楽しい2日間になった。
(小松美香)

学生達とホームステイ
 トルコの魅力は遺跡や街並だけじゃない。トルコの人々の「親切ぶり」もまた、有名なんだそうだ。
  これは、イスタンブールの学生たちと交流・ホームステイという交流プログラム。一緒にサッカーやバスケットを楽しんだあとは、「日本の文化」紹介をかねて交流会を行った。参加者側からは沖縄の伝統楽器・三線や太鼓を披露し、学生たちには折り紙や習字を体験してもらった。はじめは興味津々でのぞき込む彼らも、慣れない手つきで一生懸命チャレンジ!完成した作品を見せると、とっても満足そうだった。
  いっぱいいっぱい遊んで、あとはお楽しみのホームステイ先へ。たった一晩のホームステイだったけれど、トルコの人々の「優しさ」は聞きしに勝るもの。「また戻ってきたい!」と思えるような、濃ーい交流ができた。
(関口裕美)

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