紀元前からいくつかの王国が衰退を繰り返していた南インドでは、17世紀からはオランダ、イギリス、遅れてフランスが進出し、勢力争いを繰り広げた。結局19世紀に、イギリスがインド全域を支配下に置き、その直接統治による「インド帝国」を成立させた。
マハトマ・ガンジーらの独立運動を受けて、第二次世界大戦後に独立するものの、宗教上の対立から、同じイギリス植民地だったパキスタンとは分離しての「独立」となった。北部カシミール地方の帰属などをめぐって両国は対立を続け、1998年にはインドが、続いてパキスタンが核実験を強行し、世界に衝撃を与えた。2001年にも、イスラム武装組織によるインド国会襲撃事件が起こるなど、緊張関係が続いている。
コーチンがあるケーララ州は、経済的にはインド国内でも決して豊かなほうではないが、福祉政策が充実し、識字率も非常に高いことで知られている。 |