11月6日 ▼魅惑の島ガラパゴス
/小林隆平(ミュージシャン)、渡辺久美(ジャパングレイススタッフ)▼
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今クルーズでも、オーバーランドツアーでの訪問が予定されている、南米沖に浮かぶ「進化の小宇宙」ガラパゴス諸島。現地を既に70回以上訪れているという、エクアドル在住ギタリストの小林隆平さん、そして以前はガラパゴスを周遊するクルーズ船にて勤務、現在今クルーズの主催旅行社ジャパングレイスにて勤務する渡辺久実さんのおふたりに、ガラパゴス諸島の歴史や自然について、映像を交えながらお話しいただきました。 |
「1835年、科学者のチャールズ・ダーウィンは、調査船ビーグル号でガラパゴスを訪れました。そのとき彼が注目したのが、各島に生息する鳥、フィンチのくちばしでした。原種は同じにも関わらず、そのくちばしが、サボテンの多い島ではとげを避けて種をつまめるように細長く、実の成る植物が多い島ではその実を摘めるように短くというように、環境によって形状を変えている、つまり『進化』していることに気づいたのです。それが後の『種の起源』発表のきっかけとなりました。
『進化論』は“生きとし生けるものは全て神の創造物”とする宗教界の考えに真っ向から反するものとして糾弾もされましたが、発表された当時はちょうど産業革命まっただ中、新たな思想を必要とした時代と相まって広く浸透、思想史にも大きな影響を与えていったのです。」
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▼地球大学〜アマゾン大解剖〜
/福与孝良((日本ブラジルネットワークスタッフ)▼
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“アマゾン発「地球環境の守り方」”のタイトルで、現在「持続可能な開発」について学ぶ地球大学生たち。ブラジル・ベレン寄港を翌日に控えたこの日の講座では、コーディネーターを務める福与孝良さんに、ご自身がベレンで生活していた頃のスライド写真を中心に、ブラジルの旅を豊かにする豆知識、そしてアマゾンの大自然について語っていただきました。 講座の最後には、「アマゾンにどんな植物があり、それがどのように利用されているのかを、実際に食べたり、使ったりして確かめてみてください。」とメッセージをいただきました。 |
「アマゾンでは木材会社が様々な植林活動を行っていますが、ある土地にゴムやパルプ材などをそれ単体で植林した場合、ほとんどが失敗しているんですね。そこでいま注目されているのが『アグリフォレストリー』という考え方。農業と林業を組み合わせるところから、現地では『森林農業』と呼ばれています。これはアマゾンの地に古くから暮らす人々が熱帯雨林を保護しながら農業を行ってきた手法をマネしているのです。 たとえばマホガニーは、高く売れる木として植林が奨励されていますが、虫が付きやすくこれ単体では手がかかるため、実際には林業としては成り立ちません。そこでマホガニーの木の下に胡椒を植え、胡椒を育てることでマホガニーにも虫が付かなくなります。
そしておよそ10年、胡椒が採れなくなった頃にマホガニーを売ります。これを先駆けて行ったのが、ベレンにも近い、トメアスーの町に暮らす日系人たちでした。」(吉澤)
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