9月3日  ▼ピースセレモニー
38度線手前の海域で船を止め、韓国の駆逐艦がオリビア号へ警告を発する中おこなわれたピースセレモニー。ひとつの船が、南北コリアをともに訪問するのは、戦後初だという。全世界に向けての「ピースアピール」を、日本語、英語、そして朝鮮・韓国語で発表した。
韓国の駆逐艦が右舷側から警告を発する中、オリビア号は11時30分、洋上の38度線を通過した。もちろん実際に38度線が見えるわけはないのだが、大勢の参加者が船縁に駆け寄り、越えたばかりの「線」を海面に見つめた。
ダンスを通じて平和を訴える船内チーム「チーム☆スペース」が、総勢約30名で創作ダンスを踊る。一曲目はアフリカの黒人解放の歌、『コシシケレリアフリカ』。そして二曲目は和太鼓とドラムスのセッションがBGM。(在日韓国人の乗船者が、朝鮮の伝統的な楽器「チャンゴ」を叩いて加わった。)
水先案内人のミュージシャン、朴保は、ギターの弾き語りで「イムジン河」を歌った。38度線に沿って流れるイムジン河は、朝鮮戦争時の最激戦地域のひとつ。この歌は、そのイムジンの流れに託して、南北分断の悲しみを歌い上げている。
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