2月16日  ▼神戸スペシャル アフリカの話の続き/神戸俊平(獣医)
自然を科学の力で押さえつけようとしない、動物たちと共存していく知恵を持っているアフリカの人たちを愛してやまないという神戸俊平さんの講座も今回で最後。本日は、マサイ人の習慣や文化、ケニアにおけるエイズや環境問題、象牙不買運動までと幅広く2時間の拡大版で話していただいた。
「ケニアは観光立国であるため、これまでエイズ患者数の発表を避けてきました。しかし最近になって、政府もこの問題にやっと取り組むようになり、調査結果が発表されました。それによると全人口の20〜30%がエイズに感染、そのうちの7割が20代の母親。おそらく10年後には、大幅な人口減少により、種の存続に関わる大問題になるはずです。
エイズ治療の最大のテーマの一つである「ウイルスの増殖抑制」と「自己免疫力の維持」に効く薬が1996年にニューヨークで発売されたのをみなさんご存じでしょうか。そのため、裕福な国におけるエイズの認識は『死の病』から『慢性病』に変わってきています。ところがここケニアでは、エイズは『貧困病』であり『死の病』のままです。仕事がないため売春をし、さらには避妊具も洗って繰り返し使っている。性に対して開放的な国民性もあり、完全な撲滅は難しいですが、これ以上の拡大は防いでいかなくてはなりません。」
(石橋)
マトムさんと写真を撮りに行こう
南アの素顔を世界に伝えるフォトジャーナリストとして活躍されているビクター・マトムさん。彼と一緒にモンバサの街へ出て写真を撮ろうというこの企画。10人程度の小さなグループを想定していたのに40人もの大所帯となって、いざ出発。
まずビクターさんから写真を撮る際の心構えとして「撮ることに満足できる作品でなきゃいけないよ」とか「ドキュメンタリーを撮るためには物理的にも内面的にも被写体に近づいていくのがコツ」といったアドバイス。そして、「マタツ」と呼ばれる庶民の足、乗り合いタクシーで一路オールドタウンへ。 とにかくそのフレンドリーな姿が印象的なマトムさん。スワヒリ語で「ジャンボ!!(こんにちは)」と挨拶を交わしながら、ライカのカメラを片手に楽しそうに写真を撮っていく。途中、カメラに収まっていた子供たちが殴り合いのケンカを始めたりというハプニングにも遭遇。それでもなおフレンドリーに撮影するマトムさんを見よう見まねで写真を撮る参加者たち。なかには「カメラ持ってこなくてもよかったのでは?」という感じでショッピングに夢中になる姿も。
最後は、今日も「噂」のデッカイ手と握手(笑)。その大きさは看板に偽り無し、それ以上に彼の握力が噂以上だったってことを付け加えておきます。
(生間)
▼船内タイムテーブル▼
2月16日
▼おまけ▼
今日の海と空(2/16)
翌日のインデックスへ昨日のインデックスへクルーズレポートトップページへ