4月13日 ▼芸術パラダイススペシャル〜24時間フィルムマラソン
〜シネマ200本大会/カジポン(芸術研究家)
「この日のために、カップラーメンと栄養ドリンクをそれぞれ3本用意しました。(スーパーの袋をガサガサッと)そしてほら、目薬も。そしてですね、これは今日知ったことなんですが、なんと今夜時差が発生します。と言うことは…嬉しいことに(笑)この企画は25時間に!!この1時間、仮眠でもしようかと思ってます。えーと、あった!目覚し時計(笑)。」
昼の14時から始まったこの企画。上位の200位から紹介が始まり、夜の22時でやっと150位に。「きっと、明け方はラリッているから…」と間を抜かして、いきなりトップ30に。
アフタヌーンティー、夕食、夜食を抜き、ひたすら紹介を続けるカジポン。時差調整後の深夜1時。屋台のラーメンをすすりながらも、マイク離さずしゃべり倒す。この時、既に14時間経過。
我慢していたトイレにも行き、顔も洗ってスタンバイOK!ただいまの時間朝の5時。「全身全霊で解説します。この企画のクライマックスBEST3!!前方の列の方、たっぷり睡眠取りましたか?」
「1位は、チャップリンの『独裁者』です! はい。えーとですね。この映画、ヒトラーをパロディー化した映画なんです。ヒトラーが死んだ後ならある意味簡単です。でもチャップリンは、アメリカが参戦する前の1938年に。真珠湾は1941年ですから…これは別格です。命がけの映画です。たぶん、僕が死ぬまでこれを越える作品は現れないでしょう!ちなみに、今何人の人が起きているのか手を挙げてください。1 2 3…23人ですね。」
朝6時、ミュージックサロンからアミューズメントラウンジへ場所を変える。企画に参加する約50人が毛布と枕、そしてお菓子を持って移動。毛布にくるまりキャーキャー騒ぐ姿は、まるで修学旅行生。
機材の設置までの数分間でごろっと横になるカジポン。「ハァー、疲れた…」腫れてしまって目も開かない。顔もぱんぱんに腫れている。ガサッガサッと袋の中から栄養ドリンクを出し、おもむろに飲む。バリバリッとクッキーほおばりながらも解説は続く…。
「スゴイです!この映画!!黒沢明監督の『乱』シェイクスピアの『リア王』に似たストーリーで、あっ知ってます?制作費4億円。グラフィックとか無い時代、本物の城を造って燃やしてしまったんです。そして黒沢は最高の映像を撮るため、1ヶ月間も空の色を待ったんです。あっ、これこれ!この空の色です。これなんかめっちゃすごい!こっからの1分間で僕の中で1位に。もう1度巻き戻しますね。『神や仏はいやしないのか!』聞きました?この魂の叫び!」
「これで、ランキング終わりです。25時間経ちましたね。正気保ったまま何とか終わることできました。フー…寝ます。」
結局、時差1時間分の仮眠も取らずに25時間しゃべり倒したカジポン。力が抜けしばらく動けない。頭は働かず、とりあえず荷物をトランクに詰める。お疲れさま。そして、おやすみなさい。
(真家)
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