中東非核地帯・国際市民会議、
フィンランドへの勧告を発表し終了

 ピースボートは、中東の非核地帯化を市民として応援するための「ホライズン2012」国際市民会議を去る2012年3月23〜27日にイタリア〜ギリシャ間で開催しました。エジプト、イラン、イスラエル、ヨルダン、レバノン、パレスチナなどからの市民代表や国連の軍縮担当職員などを集めたこの会議は、3月27日、ギリシャ・ピレウスにて以下の「プレス声明」を発表して閉幕しました。

 会議では、今年末にフィンランドで開催予定の中東非核地帯設立のための国際会議に向け、同会議のファシリテーターをつとめるフィンランドのラーヤバ大使に宛てた勧告書をまとめました。
→勧告書はこちら / Horizon2102_Recommendations.pdf(PDFファイル・113KB)
ピースボート「ホライズン2012」
中東の非核地帯化にむけて同じ船で海を渡る
プレス声明
2012年3月27日
ギリシャ ピレウス
 2012年3月23日から27日、エジプト、イラン、イスラエル、ヨルダン、レバノン、パレスチナを含む中東地域からまた国際的な市民社会の代表者がイタリア・チビタベッキアおよび地中海でピースボート船上に会した。ピースボート「ホライズン2012」プロジェクトが主催したこの会議は、フィンランドで2012年に開催予定の中東非核・非大量破壊兵器地帯設立にむけた国際会議(2012年国際会議)について話し合うためのもので、開催にあたってイタリアのフィンランド大使ペトリ・ツオミ・ニクラ氏はこの取り組みを歓迎し、2012年国際会議に関する最新情報を参加者に提供した。

 会議参加者は、2012年国際会議の準備過程、会議そのもの、そしてその最終的な成果のすべては中東地域の人々に属するものと確認する。歴史の教訓と昨今の情勢から明らかであるように、市民社会は地域の未来を左右する力になりうる。それゆえ、市民社会を無視することの代償は大きい。これらを踏まえ、市民社会の代表らは会議の成功のための一連の勧告をまとめ、ファシリテーターであるヤーコ・ラーヤバ大使に宛てて提出することとした。

 会議参加者は、核・大量破壊兵器のない中東は、各国の安全保障だけでなく域内の全国家のための地域的集団安全保障上の利害とも一致すると確認する。中東非核・非大量破壊兵器地帯の設立は、差別的でない公平な形で、地域の人間の安全保障を守り強化することにもつながる。これは、人々が恐怖から解放され、自由と尊厳とともに平和と開発のために前進していくことができるようになるということである。そしてこのどれもが、核・大量破壊兵器のない世界を実現するための重要な礎となる。

 会議参加者は、フィンランドでの2012年国際会議が、中東非核・非大量破壊兵器地帯設立を期限を定めた上で交渉していくプロセスの始まりであるべきだと全会一致で確認し、2012年以降もこのプロセスが継続されていくことを応援していくと誓った。

 会議参加者は、地域のすべての国の出席と前向きな参加が2012年国際会議にとって非常に重要であると強調し、この会議への展望を傷つけるような暴力的・好戦的な行動は避けなければならないと訴えた。

連絡先
ピースボート(担当:川崎哲/Tel:03-3363-7561)

このリリースに関するお問い合わせは...
ピースボート事務局
(Tel:03-3363-7561/Fax:03-3363-7562/ウェブサイトからのお問い合せはこちら)
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