ピースボートから「イラク・イスラム聖職者協会」のクバイシ師へ感謝の手紙を送りました
 ピースボートは4月15日夜、イラクで人質となっていた日本人3名が解放されたことを受け、「イラク・イスラム聖職者協会」のアブドルサラム・クバイシ師へ手紙をファックスで送りました。この手紙は、クバイシ師が武装グループとの仲介役となって、一刻も早く人質を解放するよう呼びかけるなど、事件の解決に尽力くださったことへの感謝の意を伝えるもの。手紙は、スタッフ・吉岡達也らが昨年イラクを訪れた際に知り合ったワカル医師を通じ、17日、師に直接手渡されました。
 ここで、クバイシ師にあらためて感謝の意を示すとともに、手紙の全文(アラビア語)と日本語訳を掲載させていただきます。

[手紙の原文(アラビア語)]
[原文訳]
イスラム聖職者協会の指導者、アブド・アルサラーム・アルクバイシ博士宛
三人の日本人人質解放について

ピースボート、日本
2004年4月15日

 アブド・アルサラーム・アルクバイシ博士とイスラム聖職者協会の指導者の方々へイスラム聖職者協会の指導者とメンバーの方々、そしてイラクの人々に、イラクで人質にされていた三人の日本人の解放への心からのお礼を申し上げたいと思います。

 私達はこの解放が、アラブ世界における兄弟、姉妹の真の友情と協力の精神の象徴だと感じ、心のそこから感謝しております。これによって、平和的紛争解決が、武力によってではなく、人道的精神に基づいた交渉と行動によって達成されるということが証明されました。

 三人の人質は解放されましたが、イラクの人々が直面している酷い状況はまだ変わっていないと理解しています。米軍と連合軍はまだイラク占領を続け、アメリカが率いる軍隊の手によるイラクの人々への暴力は強まるばかりです。米軍が女性、子供を含む民間人を殺傷しているといわれているファルージャでの状況を許すことは出来ません。私達はこのような残虐な行為を強く非難します。

 私達は自衛隊のイラクからの撤退を要求し、イラクの占領を止めるための活動を続けることを誓います。

 私達は、常にイラクの人々の願いと要望を尊重しながら、非暴力的かつ人道的な方法によってイラクの人々の支援活動をすることを誓います。

 日本は今夜感謝の気持ちに満ちています。しかし祝っているこの時にも、私たちの心は、肉親や、友人が、亡くなったり行方不明になったりしているイラクの人々と共にあります。私達は、占領が終わり、イラクの人々が苦しみから解き放たれるまで休み無く働き続ける事を約束します。

再度、私達は、心の底から貴方の努力に感謝します。

敬意と感謝を込めて。

吉岡達也
ピースボートディレクター


この掲載文に関するお問い合わせは...
ピースボートセンターとうきょう・担当:木下
(Tel:03-3362-6307/Fax:03-3362-6309/ウェブサイトからのお問い合せはこちら)
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