PEACEBOAT PRESS CLUB


●NO.24  11月29日号
先週のピースボート
18人のクルーズ参加者がコソボへ
 ピースボート・北回り地球一周クルーズは、11月18日にクロアチアのドブロブニクに寄港。スタッフ2名を含む18名がここでオリビア号を一時下船し、陸路、旧ユーゴ内戦の激戦地であったコソボへと向かった。
 現在国民の20%がコソボをはじめクロアチアやボスニアからの難民であるというモンテネグロ共和国から、いったんセルビア共和国を抜け、コソボへ。セルビア入りは交通事故の影響でモンテネグロ・コソボ間の国境が閉まっていたための措置だったが、途中、NATO軍の空爆によって破壊されたという橋のそばを通り、参加者からは思わず驚きの声が。
 コソボでは、戦いのあとも生々しく、破壊された家や焼け焦げた車が放置されたままのミトロヴィック、そしてコソボ解放軍(KLA)の拠点となっていたジャコバへ。ジャコバでは、もとKLA兵士や、アルバニアから帰還した難民の話を聞くことができた。かつて12万人いたジャコバ住民の90%が避難民となり、いまだ1500人が行方不明のままだという。
 コソボ最大の都市プリティシュナでは、3、4人ずつのグループに分かれてホームステイ。停電でどの家も真っ暗な中、それぞれホストファミリーから内戦当時の話などを聞いた。
 参加者のひとり、平川惣一さん(21歳)は、「プリティシュナで交流した若者たちが、とてもしっかりした考え方を持っていることに驚いた。彼らは、セルビア人全員が悪いのではなく、悪いことをしたセルビア人がいたというだけだと話していた」という。


今後のピースボート
CS放送のニュースにピースボートスタッフが出演
 11月28日(月)から放送されるCS放送TBSニュースに、ピースボートスタッフの櫛渕万里が出演する。
 この番組は、国境を越えたアジアの非核化と、それに向けてのNGOの取り組みをテーマにしたもの。今年8月にピースボート訪朝団の一員として朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)を訪れている櫛渕は、番組内で現地の様子について報告。北朝鮮初の原爆展にピースボートが参加し、現地の被爆者と日本の被爆者とが交流した際のもようなどを語った。また、ピースボート水先案内人で、訪朝団にも被爆者のひとりとして参加した反核活動家の天野文子さんも出演している。
 番組は10分間のニュースで、28日から12月2日までの5日間、19時15分、20時15分、21時15分の3回ずつ放映される予定。

手塚監督が新ラテンアメリカ映画祭へ出発
 キューバで毎年開催される「新ラテンアメリカ映画祭」において、今年度は「ジャパンデイ」をピースボートがコーディネートすることが決定しているが、来月4日に映画「白痴」の手塚眞監督がゲストとしてハバナ入りする。
 この映画祭は、中南米最大の規模を誇り、世界中から映画俳優・監督が集う。昨年は日本から山田洋二監督が参加し、今年は「フィラデルフィア」のジョナサン・デミ監督が米国から訪問することで話題を呼んでいる。手塚氏は、映画やプロモーションビデオの制作に携わるビジュアリスト。監督・脚本を担当した映画「白痴」(坂口安吾原作・浅野忠信主演。現在渋谷・新宿で公開中)は、今年のベネチア国際映画祭にも招待され、高い評価を受けている。今回は、映画祭を主催する現地団体ICAICの要請を受けたピースボートの呼びかけにより、手塚氏の「新ラテンアメリカ映画祭」参加が実現。12月5日に「白痴」が上映されることが決定した。
 手塚氏は、翌6日、ハバナの映画学校などを訪れて生徒たちと交流するピースボートのオプショナルツアーにも同行する。このツアーは、参加者の間でも人気の高いもののひとつで、現在90名以上が参加予定。映画学校では、「白痴」の前身となった短編映画を上映する。

ベトナム水害調査団が帰国し報告会を開催
 ベトナム中部の洪水による被害状況視察のために現地に派遣されていた水害調査団が、29日帰国した。これは、新聞などでもほとんど情報の入ってこないこの水害の救援プロジェクト立ち上げに向けて、現地の状況を正確に把握するため、ピースボートが11月23日から独自に派遣していたもの。
 調査団からの報告を受け、ピースボートではすぐにも救援プロジェクトを立ち上げる予定だが、それに先駆け、下記の日程で帰国報告会をおこなう。スタッフが撮影したスライドの上映をまじえ、フエ、ダナンなどの都市や周辺の農村での被害状況を報告する。事前の予約などは不要。
12月11日(土)18:30〜 援助基金として500円を徴収いたします。
新宿区リサイクルセンター(JR高田馬場駅戸山口より徒歩2分)にて

ピースボートセミナー「国境を越えて21世紀のあなたをつかめ」
 1999年をしめくくるピースボートセミナーの講師は、朝日新聞記者の伊藤千尋さん。水先案内人としても毎回ご乗船いただき、熱い語り口で参加者の人気を集めている。今回は、南米をはじめバルセロナ支局などの特派員として世界を駆け巡った経験をもとに、旅をすること、そしてそこに生きる人たちと出会うことの大きな意味を語っていただく。事前の予約などは不要。
12月23日(休)14:00〜 参加費500円[クルーズ申込者は無料]
シニアワーク東京(JR/地下鉄飯田橋駅より徒歩10分・ホテルエドモント隣)地下講堂にて。

1999年のプレスリリース一覧へ最新のプレスリリース一覧へ