神秘の世界遺産ガダーミスとサハラ砂漠
ローマ時代からトリポリとアフリカ内陸部を結ぶ交易ルートの中継地点として活気をみせた、サハラ砂漠のオアシスの街ガダーミスを訪れた。
密集した白亜の家々の間には、アーケード状に張り巡らされた薄暗い通路があり、街全体がまるで迷路。
屋内に施された華麗な装飾や伝統工芸など、この地方には独特の文化があったが、近年のオアシスの枯渇によって、人々が新市街へ移動、それによって文化の継承が難しくなっているという。
ローマ時代から交易ルートの中継点として活気のあったガダーミス旧市街。
7つの種族がここに暮らし、それぞれ別のモスク・学校・ゲートを使っていたという。
1250戸あまりの住宅に6000人強の人が住んでいたが、水源地(オアシス)の枯渇により、1982年から人々は新市街へと移り住むようになった。現在では、ここは「無人の町」となってしまっている。
街全体が巨大な迷路のような構造になっている。
女性は人前に姿を見せないように、メインの通路を通るのは朝晩の決まった時間だけ、それ以外の時間は二階のテラス伝いに移動していたという。
オイルランプの光がうまくまわるよう、白く塗られた家々の壁。光と陰の作る幻想的な光景に、多くの人がカメラのシャッターを切った。
伝統的な装飾の施された色彩豊かな民家で、伝統料理“クスクス”をごちそうになった。
外の暑さが嘘のように、屋内は涼しくて過ごしやすい。その気温差はおよそ15℃。
アルジェリア・チュニジアの国境付近のサハラ砂漠へ。
日が傾きかけるころ。広大なサハラの砂丘に登ったり、砂漠の民“トゥアレグ族”とダンスをして楽しんだ。
(吉澤)
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