船内ニュース
6月28日 ISプレゼンテーション/アディティア・サーカール(IS)
 紛争地からやってきた若者たち。そんな若者たちを海外から招待してワークショップなどがおこなわれるのが、ピースボートの「IS(アイエス)プログラム」だ。今回はその中のひとり、インドからやってきたアディティア・サーカールによる企画。インド社会でうたわれる「民主主義」の問題点を浮き彫りにするというものだった。
 「インドも、いくつかの大きな問題を抱えています。宗教上の問題、核の問題、ナルマダ河のダム建設問題などなどです。少なくとも『リゾート開発』については、今インドは十字路に立っているともいえるでしょう。今後、インドがどの方向に進むのかははっきりとはわかりません。けれど、このような問題に対してもあくまで『平和的に』解決することは大切です。
  インドの政府は福祉や社会保障に興味がないようですが、今後はNGOが中心になってそれらの問題を改善していきたいと思っています。また、起こってしまった事件にただ反応するだけでなく、平和なときにもこれからの問題について考えること、それが大切なのではないでしょうか」
(佐藤祐仁)
6月28日 ケーララのもうひとつの素顔〜フィルムメーカーから見た社会
/マシュー・ポール(ドキュメンタリー制作者)
 もうすぐインド・コーチン。コーチンのあるケーララ州出身のマシュー・ポールさんは「フィルムメーカー」として企業などの広告を制作する傍ら、ドキュメンタリーも制作している。この講座では、マシューさんご自身が撮影したフィルムを用いながら、ケーララに暮らす人の素顔を語ってくださった。
 「今日上映したドキュメンタリーは、全部で8分間という短いフィルムです。登場人物はひとりの少年のみ。彼はひたすら問いかけます。『自分が大人になったとき、子どもたちはいったい何を食べるの?プラスチックを食べるの?』。フィルムは、その子どもがさらに次世代の子供のことを考えるところで終わるのですが、私はこの作品を子どもに見せようとは思っていません。なぜなら、いまの社会をつくっているのはやはり、『いまの大人』だからです。これは、大人のためのドキュメンタリーなのです」。
(野中雪絵)
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