ピースボートおよびグローバル9条キャンペーンによる声明を発表しました

憲法9条もノミネートされていた2015年ノーベル平和賞が、チュニジアの「ナショナル・ダイアログ・カルテット」に授与されたことをうけ、ピースボートならびにグローバル9条キャンペーンは、以下の声明文を発表しました。

ピースボートおよびグローバル9条キャンペーンによる声明
『2015年ノーベル平和賞ノミネーションにより
 平和維持のメカニズムとしての憲法9条の役割を世界が認識』

2015年10月9日


ピースボートとグローバル9条キャンペーンは、現在、非常に厳しい状況にあるアラブ世界の中でチュニジアの「ナショナル・ダイアログ・カルテット」の平和的対話の努力に対しノーベル平和賞が贈られたことを喜ばしく思います。

受賞には至らなかったものの、憲法9条を保持する日本国民がノーベル平和賞候補となったことで平和憲法の存在が世界に注目されることになりました。

憲法9条は、戦争および国際紛争を解決する手段としての武力による威嚇を放棄しています。さらに、いかなる戦力の保持も認めていません。

第二次世界大戦と広島長崎への核爆弾投下の後に制定された憲法9条は、二度と同じ過ちを繰り返さないという、日本国自身、そして世界、特に日本軍による侵略と植民地支配に苦しんだ近隣諸国に対する誓いです。以来、憲法9条、ならびに日本国民による平和原則の保持は、日本および近隣地域の平和の維持に貢献し、日本が戦争に参加することを防ぎ、政府に平和政策を維持させる圧力となりました。

それゆえ憲法9条は、地域および国際的に平和を維持する機構として認知され、東アジアにおける平和と安定の基礎としての役割を果たし、紛争解決、軍縮、平和の文化を促進する法的枠組みとして機能しました。

日本国民は、平和という理想を体現する日本国憲法を心から誇りに思い、戦争放棄を掲げる憲法9条の適用範囲を狭め制限を踏み越えようとする再三の試みにもかかわらず、それを守り続けました。

今日、憲法9条はかつて無いほどの脅威にさらされています。今年の9月19日、戦争放棄を謳った日本国憲法9条の原則と文言に根本的に違反する安全保障関連法案が国会で強行採決されました。これにより自衛隊の海外での活動が本格的に可能となり、平和憲法の核となる原則、具体的には国の交戦権の放棄と国際紛争を解決する手段としての武力による威嚇と行使の放棄、が骨抜きにされてしまいました。東アジアにおける緊張と国粋主義、軍国主義が高まりを見せるなか、この決定は脆弱な地域の平和をさらに不安定にし、軍拡競争をもたらし、武力衝突につながる危険をはらんでいます。

憲法9条のノーベル平和賞ノミネーションは、(安倍首相率いる自民党が、憲法改正審議の開始を検討しているいま)平和憲法を護り、国の平和への誓いを弱体化させず強化し実行していくよう日本政府に求め続けることを促す強いメッセージとして日本の人びとへ届いています。またそれは、東アジアの平和と安定のために憲法9条を役立てることをより促進させるでしょう。

ノーベル平和賞候補としての憲法9条に対する世界中からの支持は、戦争放棄を掲げる平和憲法を平和維持のメカニズムとして評価したことを表すものです。ジャスミン革命以降、チュニジアの市民社会による自国の憲法づくりに向けた協議のなかで、憲法9条への注目が集まったのも事実です。憲法9条は、紛争予防、軍縮、核廃絶、人間の安全保障、軍事費削減、そして平和への権利へ向けて重要な役割を果たすものです。憲法9条は、戦争を否定する世界の誓いであり、平和を願う全人類の共有の財産なのです。

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