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軍備競争はやめて、核兵器禁止条約と平和憲法を生かそう

軍備競争はやめて、核兵器禁止条約と平和憲法を生かそう
ノーベル平和賞のメダルと賞状を持ち記者会見にのぞむピースボートのスタッフらと日本被団協の田中代表委員(右から2人目)
5月2日(水)、ピースボートはノーベル平和賞メダルと賞状の「地球一周&全国出張」に関する記者会見をピースボートセンターとうきょうで行いました。これは、軍事費に関する国際行動デー(GDAMS)の一環として、また、日本の憲法記念日の前日にあわせて行われたものです。記者会見では、ピースボートの川崎哲と吉岡達也が、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したことの日本やアジアにとっての意味について語り、この地域で高まる軍備競争の危険性に警鐘を鳴らしました。
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ノーベル平和賞のメダルと賞状を持ち記者会見にのぞむピースボートのスタッフらと日本被団協の田中代表委員(右から2人目)
5月2日(水)、ピースボートはノーベル平和賞メダルと賞状の「地球一周&全国出張」に関する記者会見をピースボートセンターとうきょうで行いました。これは、軍事費に関する国際行動デー(GDAMS)の一環として、また、日本の憲法記念日の前日にあわせて行われたものです。記者会見では、ピースボートの川崎哲と吉岡達也が、核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)がノーベル平和賞を受賞したことの日本やアジアにとっての意味について語り、この地域で高まる軍備競争の危険性に警鐘を鳴らしました。
川崎哲は、ICANが2017年のノーベル平和賞を受賞したのは「広島・長崎の被爆者を含む世界中の市民運動が共同で賞をいただいたものだ」と強調しました。そして、多くの人たちが自分の目でメダルや賞状を見て、できれば手にとって「賞の重みを実感して、自分にもできることがあると感じてほしい」と述べました。

折しも5月2日、ストックホルム国際平和研究所が昨年の世界の軍事費データを発表したところでした。2017年の世界の軍事費は前年比1.1パーセント増の1兆7390億ドル。なかでも東アジアでの軍事費増加が目立ちます。川崎は、ピースボートが参加する世界的なNGOネットワーク「軍事費に対する世界キャンペーン(GCOMS)」の声明を紹介し(以下からダウンロードできます)、東アジアで進みつつある軍備競争を、軍縮と核廃絶に転換しようと呼びかけました。

吉岡達也は、先月に南北首長会談が開かれた朝鮮半島情勢に触れ「歴史的な変化が起きている」ことを強調。朝鮮半島の休戦状態を平和体制に置き換えるために、世界のNGOと連携して取り組みを進めていきたいと述べました。ピースボートは、国際NGO「紛争予防のためのグローバルパートナーシップ(GPPAC)」の一員として、朝鮮半島における平和と非核化に向けた市民外交を展開しています。

川崎哲はまた、憲法記念日を前に憲法9条改定の議論が進んでいることを指摘し、これに対する強い懸念を表明しました。「核兵器廃絶と不戦の誓いは、日本が第二次世界大戦から学びとった2つの重要な教訓。世界に対して不戦を誓った憲法9条の下で、日本は非核三原則や軍事費の抑制、武器輸出禁止と専守防衛といったさまざまな原則を掲げてきた。しかし日本の現政権はこれらの原則を次々と廃止、転換しようとしている」と批判。憲法9条に自衛隊や自衛権を位置づけるという改憲論については「世界中で自衛の名の下で戦争が繰り広げられてきた。自衛権という言葉が歯止めなく戦争につながっていく危険性がある」と指摘した上で「憲法9条を議論するというのなら、まず、日本がなぜ核兵器禁止条約に署名できないのかを問うだ」と投げかけました。「憲法9条で武力の行使や威嚇は永久に放棄したはずなのに、核兵器による威嚇を容認する立場なのか。核兵器禁止条約に署名しないということは、被爆国として保持してきた平和憲法をないがしろにするものだ」と述べました。

記者会見には、田中熙巳・日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)代表委員も参加されました。日本被団協は同日、憲法9条への自衛隊明記を撤回することを求める声明を発表されています。

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