「安全神話」をくり返さないために-福島県環境創造センターへの取り組み

プロジェクト:災害救援と防災
「安全神話」をくり返さないために-福島県環境創造センターへの取り組み三春町で建設中の福島県環境創造センターにて。2016年3月4日
このたび福島県にオープンする「環境創造センター」に対して、ピースボートは福島の市民の方々と共に、原発災害の教訓を生かしたものとするよう働きかけてきました。このセンターは、原発事故で影響を受けた環境の回復と創造を目的として、原子力や放射線関係の研究機関が置かれるほか、県内の小学生を対象とした放射線教育のための展示が併設されます。ピースボートは市民グループ「フクシマ・アクション・プロジェクト」に関わりながら、同センターの展示内容が「安全神話」に陥らないよう注視しています。

ここでは、環境創造センターに対してピースボートがこの数年間にわたり取り組んできた活動をご紹介します。

IAEAを監視する-フクシマ・アクション・プロジェクトが誕生

「安全神話」をくり返さないために-福島県環境創造センターへの取り組みフクシマ・アクション・プロジェクトが作成したIAEAに関するリーフレット
2012年1月、ピースボートは他の多くの団体と協力して「脱原発世界会議 2012 YOKOHAMA」という国内最大規模の脱原発会議を2日間にわたり開催しました。その後、同会議に参加された福島の方々との交流が続きました。そうした中で、同年12月に国際原子力機関(IAEA)が福島県郡山市で「原子力安全に関する福島閣僚会議」を開催することが明らかになりました。

IAEAは原子力の軍事的利用への転用防止とともに、原子力の平和利用の促進を目的としています。福島での原発事故後、多くの被災者が苦しむ中で、脱原発をうたう福島県でなぜIAEAが会議を行うのかという疑問を多くの人が持ちました。そこで、このIAEAの閣僚会議に焦点を当て、IAEAが福島でどのような活動をするのか監視しようと、市民グループ「フクシマ・アクション・プロジェクト」が結成されました。ピースボートは当初から、この会の発足と運営に関わっています。

環境創造センターって何をするところ?

「安全神話」をくり返さないために-福島県環境創造センターへの取り組みフクシマ・アクション・プロジェクトが郡山市で行った市民会議「海外からみた福島原発震災、福島から考える未来」にて。2012年12月16日
フクシマ・アクション・プロジェクトのメンバーは、「原子力安全に関する福島閣僚会議」に対して事前から福島県や外務省を訪問し質問や要請を行いました。閣僚会議の期間中には会議を傍聴するとともに、「福島原発事故を過小評価せず、被災者の声に真に応えることを求める要請書」を天野之弥IAEA事務局長宛で提出しました。

この閣僚会議ではIAEAと福島県が覚書を交わし、IAEAが除染と健康管理の分野での研究拠点を福島県内に設置するということが決まりました。それを具体化したのが、環境創造センターです。福島県三春町の施設には、IAEAが入所することが決まっています。フクシマ・アクション・プロジェクトは、同センターでどのようなことが行われるのかということに疑問をもち、福島県に働きかけを始めました。

どうなる?子どもたちへの放射線教育

「安全神話」をくり返さないために-福島県環境創造センターへの取り組み福島県庁にて県環境創造センター整備推進室の方々と意見交換を行うメンバー。2016年3月4日
フクシマ・アクション・プロジェクトは同センターを担当している福島県の環境創造センター整備推進室を何度も訪ね、話し合いを重ねてきました。同センターの「交流棟」では、福島県内の全小学校5年生を対象とした放射線教育の展示が行われることが明らかになったことから、同会では、その展示内容が「安全神話」に陥らないように懸念点を伝えてきました。

同会はまた、福島県議会に請願書「『福島環境創造センター』交流棟の企画内容を原発事故と被災の教訓を踏まえたものにすることを求めることについて」を提出し、これは2014年7月に全会一致で採択されました。

環境創造センターの交流棟は2016年7月にオープンする予定です。ピースボートは今後も、このようなフクシマ・アクション・プロジェクトの活動を支援しながら、同センターの放射線教育の展示内容を注視していく予定です。

以下のリンク先より、フクシマ・アクション・プロジェクトが作成したIAEAに関する資料集の情報、環境創造センターに関するリーフレットを読むことができますので、ぜひご覧下さい。

フクシマ・アクション・プロジェクト

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